おしらせ

2021/06/02

特集:Schachtの一眼レフカメラ用レンズ プロローグ

特集:Schachtの一眼レフカメラ用レンズ

プロローグ

告知が前後しましたが、前回のM-Travenarの記事に引き続きシャハト社(A.Schacht)のレンズを何本か取り上げてゆく予定です。扱うレンズはM-Travenar 50mm F2.8, S-Travegon 35mm F2.8 R,  S-Travelon 50mm F1.8 R, Travenar 90mm F2.8 Rの4本です。

A.Schacht社は1948年に旧西ドイツのミュンヘンにて創業、1954年にはウルム市に移転して企業活動を継続した光学メーカーです。創業者のアルベルト・シャハト(Albert Schacht)は戦前にCarl Zeiss, Ica, Zeiss-Ikonなどでオペレータ・マネージャーとして在籍していた人物で、1939年からはSteinheilに移籍してテクニカル・ディレクターに就くなど、キャリアとしてはエンジニアではなく経営側の人物でした。同社のレンズ設計は全て外注で、シャハトがZeiss在籍時代から親交のあったルードビッヒ・ベルテレの手によるものです。ベルテレはERNOSTAR、SONNAR、BIOGONなどを開発した名設計者ですが、戦後はスイスのチューリッヒにあるWild Heerbrugg Companyに在籍していました。A.Schacht社は1967年に部品メーカーのConstantin Rauch screw factory(シュナイダーグループ)に買収され、更にすぐ後に光学メーカーのWill Wetzlar社に売却されています。なお、シャハト自身は1960年に引退していますが、A.Schachtブランドのレンズは1970年まで製造が続けられました。

同社の企業としての格付けを知る手掛かりとして1964年のドイツ国内でのレンズプライスリストを参考にしたところ、一番高価なのがLeitzとKilfitt、続いてZeiss Jena, Schneiderと続きますが、その次あたりがA.Schacht社のレンズの価格帯で、STEINHEILと同等。MEYER, ISCO, ENNAよりは格上であることが判ります。同社のレンズはゾナーの設計者であるL.Berteleとの関わりが大きなポイントになります。

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