おしらせ


2009/05/20

P.ANGENIEUX PARIS RETROFOCUS Type R1 35mm/F2.5 (M42)
アンジェニュー レトロフォーカス タイプR1


熱狂的なファンがつく

オールドレンズ界のマジシャン

過去の古い記事はこちらです。
 
Angenieux(アンジェニュー)社(現Thales Angenieux社)はシネマ用ズームレンズや一眼レフカメラ用広角レンズのパイオニアとして名を馳せたフランスを代表する光学機器メーカーである。創業者のPierre Angenieux(ピエール・アンジェニュー)は若い頃に大手映画製作会社のPathe(パテ)に勤務していた経歴を持ち、生涯を通じてシネマ界との交流を続けた。撮影監督などレンズを使用するエンドユーザーの声に耳を傾け、緊密な協力関係を保ちながらフランス映画産業の発展に貢献してきた大変模範的なエンジニアである。今回再び紹介するAngenieux社のRetrofocus type R1は今日の一眼レフカメラ用広角レンズの設計の基礎となるレトロフォーカスと呼ばれる技法をスチル撮影の分野に持ち込んだ初めてのレンズである。最前部に大きく湾曲した凹レンズを据え、バックフォーカスを長くとることで、一眼レフカメラにおいて問題視されていた後玉のミラー干渉を回避できる画期的なレンズとして注目された[注1]。光学系は5群6枚で、テッサー型を起点に前群側に凸レンズと凹レンズを1枚づつ加えた構成を持つ。レンズの描写にも特徴があり、ノスタルジックな演出効果に通じる温調で淡白な発色傾向に加え、ハロやフレアを自在にコントロールし、このレンズならではの特異な描写表現を可能にできる個性豊かなレンズである。
Angenieux Type R1の光学系(左)とCarl Zeiss Flektogon 35mm F2.8の光学系(右)。双方とも初期のスチル撮影用レトロフォーカス型レンズである。光学系は双方とも5群6枚で、Angeieux R1はテッサー(左図の黄色の部分)を起点として前群側に凸レンズと凹レンズ(赤で着色した部分)を1枚づつ加えた構成を持つ。前群に2枚のレンズが加わったのは凹凸成分の構成バランスを維持するためであり、凹レンズ3枚、凸レンズ3枚と屈折率パワーが釣り合う結果、テッサー同様に無理のないプロポーションが維持されている。これにより、非点収差と像面湾曲が効果的に補正され画角特性(四隅の画質)が向上するとともにグルグルボケや放射ボケにも無縁の穏やかなボケが実現される。対するFlektogonはビオメタール(右図の黄色の部分)を起点として、最前部に赤で着色した凹レンズを1枚加えた構成となる。こちらは一枚加えるだけで、凹凸レンズの構成がバランスしている
[注1] レトロフォーカスとは焦点(フォーカス)を後退(レトロ)させるという意味で、広角レンズの最前面に大型の凹レンズを取り付けレンズの後玉から撮像面までの距離(バックフォーカス)を長くする設計技法の事をいう。この方法を用いれば焦点距離の短い広角レンズを一眼レフカメラで用いる際にも、ミラーの可動域を確保することができる。元々はAngenieux社の広角レンズについた商標であったが、同種の広角レンズを「レトロフォーカスタイプ」などと呼び、広く用いられるようになった。一般的な望遠レンズでは、これとは逆に最前部に凸レンズを配置しバックフォーカスを切り詰めるという正反対の立場がとられるため、レトロフォーカス型レンズのことを「逆望遠レンズ」と呼ぶことがある。レトロフォーカスに相当する設計は戦前から既に存在しており、英国テーラーホブソン社のH.W.Leeが映画用レンズに開発した技法および関連する英国特許(British Pat. 355452,1931年)が世界初とされている。いわゆるレトロ(復古調)とは全く関係ないが、Angenieuxのノスタルジックな描写を見ていると、いかにも関係ありそうに思えてしまう方々は、もはやアンジェニュー中毒者の仲間入りである(更生不能かも)。

創設者Pierre Angénieux(ピエール・アンジェニュー)

Pierre Angénieux(1907-1998)は1907年にフランス南東部の小さな町Saint-Heandに生まれた。学生時代の彼はパリの名門工業学校に通い、ワイドスクリーン・システムに対するアナモルフィックレンズの発明者Henri Chrétienの元で学んでいた。1928年に同校で工業エンジニアの学位を取得し、更に翌1929年には光学エンジニアの学位を得ている。卒業後はフランス大手映画製作会社のPathéに就職しシネマの世界に身を置いた後、1935年にパリでシネマ用品を専門とする自身の会社Angenieux Establishmentsを設立、これが現在まで続くAngenieux社の原点となった。彼は会社設立後も「鉄路の白薔薇(しろばら)」や「ナポレオン」などの名作映画で知られるフランスの映画監督Abel Gance(ガンス)や、「大いなる幻影」「フレンチ・カンカン」「草の上の昼食」などで知られる巨匠映画監督Jean Renoir(父は印象派絵画のルノワール)らと交流を続けた。大戦中のAngenieux Establishments社は経営的に苦境に立たされ、戦災やドイツ軍の進駐による影響で一時はパリを離れ故郷の町Saint-Heandに移転、事業規模を縮小させる時期もあった。しかし、終戦後は意欲的な製品を次々と世に送り出し経営体質が改善、事業規模は拡大を続け世界的な光学機器メーカーへと成長した。その記念すべき最初の成功は50年代の幕開けとともに始まった。Pierre自身による設計で1950年に製品化された世界初のスチルカメラ用レトロフォーカス型レンズP.Angenieux Retrofocus Type R1 35mm F2.5である。Type R1はスチル撮影用に設計された製品だが、レンズの開発には彼と交流のあったシネマカメラマンのリクエストが盛り込まれていると言われている。
Pierre Angenieux
(実写真からのトレース)
続く1953年には当時世界で最も明るい口径比F0.95のシネマ用レンズを開発した。このレンズは登場から35年もの間、Bell & Howell社の70-seriesというムービーカメラに搭載されている。これ以降、彼はシネマ用ズームレンズの開発に力を注ぐようになり、1956年には17-68mm F2のズーム、1958年には10xズームの10-120mmなど当時としては革新的な性能のレンズを次々と世に送り出している。
  60年代になると、Angenieux社のレンズはNASAアメリカ航空宇宙局の宇宙開発事業に積極的に登用され、人類史に残る歴史的な場面で活躍するようになる。こうした経緯が後発メーカーだったAngenieux社の知名度を更に高めてゆく。1964年7月31日、同社が開発した超大口径レンズAngenieux 25mm F0.95は宇宙探査機Ranger VIIに搭載され、人類史上初となる月の裏側の撮影に使用された。最初の1枚は月の上空2500kmの位置から用いられ、最後の1枚は上空500mの高さから30cmの分解能で月の表面を詳細に撮影している。全世界がAngenieuxのレンズを通して送られてくる映像に釘付けになったのである。その後もGemini計画やApollo計画でNASAとの協力関係は続き、1969年のApollo XI計画ではNASA宇宙飛行士が月面に降り立つ世紀の瞬間を同社のレンズがとらえている。そういえばPierreの顔も、どことなくお月様に見えるではないか。
   70年代もSkylab計画やApollo計画などNASAとの協力関係は絶えることがなく、Angenieux社の超広角ズームレンズはスペースシャトルにも配備されている。また同社は1973年に世界で最も広範囲のズーム域をカバーする42倍ズーム(最短撮影距離0.6m)を開発している。Pierreは1975年に第一線を退き、その後は自社のズームレンズの開発に取り組む若いエンジニアの指導に専念している。
  彼は革新的なシネマ用ズームレンズを開発した功績により、生涯を通じて映画芸術科学アカデミー(米国)から権威あるAMPAS賞を2度授与され、さらに1989年には映画撮影用ズームレンズと広角レンズの開発、およびAbel Ganceら多くの映画監督らとの緊密な交流が映画産業の発展に貢献したとのことで、同アカデミーのゴードン・E・ソーヤー(Gordon E. Sawyer)賞を受賞している。
   Angenieux社は1993年にThomson CSF(現Thales Group[注1])に買収され現在はThales Angénieuxに改称、2008年時点で世界50ヶ国に68000名の社員を抱え、現在もナイトビジョン、航空・軍事用の各種監視装置、映画用ズームレンズ、TV用ズームレンズ、内視鏡などの生産を手がける巨大メーカーとして存続している。

入手の経緯
  本レンズは2009年2月にeBayを介して米国の大手中古カメラ業者ケビンカメラから購入した。状態はMINT(美品)ということで700ドルの値がついていたが、値下げ交渉を受け付けていたので525ドルでどうかと提案したところ600ドルならいいぞと返してきたので交渉が成立し、私のものとなった。現在は相場価格が少し上昇し、EXAKTAマウントの品の場合には600-900ドル程度、M42マウントの品の場合には900-1200ドル程度で取引されている。国内でもEXAKTAマウントの品で6万円から8万円、M42マウントの場合にはそこから更に2万円程度上乗せした辺りの額であろう。届いた品には中玉周辺部に吹き傷1本、前玉にも顕微鏡レベルの極薄いクリーニングマークがあり、後玉には針の先でつついたようなピンポイント状のコーティングの劣化が2個、マウント部には極僅かにガタがあるという内容で、MINT表記で売るには無理のある状態であったが、ガラスにクモリはなく、いずれも実用上は影響のない小さな問題であった。Angenieuxは何かと光学系が痛みやすいようで、中古市場に出回っている品にはガラス面にクモリが発生していたり、前玉に傷が多かったり、コバ(レンズ内の黒い塗装)が剥がれてたりと傷んでいる個体が大半である。私がこれまで中古店で見てきた個体も、描写に影響の出るような大きな問題を抱えた品ばかりであったが、手に入れた品は実用主義の私にとって充分な状態を維持していた。なお、コレクターレベルの個体に出会う機会は実際のところ滅多にないので、コレクションを目的に入手するのであれば、多少高額でもショップからの入手をすすめたい。
  Angenieux R1が手元に届いた日、試しに自宅の部屋に飾ってあった雛人形を撮ってみた。わずかに微笑んでいる綺麗な顔のお雛様。その白い顔の輪郭付近に青白い光の滲みが発生し、なんとも不気味な面持ちに腰を抜かした。このレンズ、いったい何なんだ。
フィルター径 51.5mm, 最短撮影距離 0.8m, 重量 275g, 絞り値 F2.5-F22, 光学系は5群6枚,  M42マウント純正品の場合はEOS 5Dのようなフルサイズセンサー機でもミラー干渉がない

撮影テスト
  Angenieux R1の描写の特徴は独特な発色とコマフレアである。minoltaのレンズ設計者が書いた本「写真レンズの基礎と発展」(小倉敏布著)の中には、このレンズの描写について述べられた一説がある。著者はこのレンズを用いた作例に共通して見られる薄い絹のベールを被せたような写りの正体をコマフレアと断定し、黎明期のレトロフォーカス型レンズはコマフレアの出せる特異な設計構成を配していると述べている。なんでも、光学系の3群目と4群目の凹レンズと凸レンズの配し方にその秘密があるようで、これ以降のレトロフォーカスレンズはこの配置を逆転させることによりコマフレアを劇的に抑えることに成功したのだという。その結果、Angenieux R1のような最も初期のレンズのみが技術的に取り残され、特別な存在になれたというのだ。コマフレアは普通のフレアとは異なり、逆光でなくともハイライト部が存在すれば容易に発生し、軟調で低コントラスト、淡泊な発色など、このレンズに特有の描写特性を生み出す要因となる。また、Angenieux R1でピント合わせが困難なのもコマフレアを原因とする階調の軟らかさが合焦時の輪郭部検出を困難にしているためなのであろう。しかし、逆光撮影時の普通のフレアでみられるような発色の濁りはなく、あくまでも軽やかさがある。実際にレンズを撮影に用いてみると、開放絞りの時にはハイライト部のまわりにコマフレアが盛大に発生し、ピンポイントで薄い絹のベールを被せたような素晴らしい写真効果が得られる。絞りを1/2段から1段閉じると、コマフレアはハイライト部とその輪郭にそって収縮し、明るさを増しながらハロを形成、被写体が美しい光の滲みを纏う。開放から2段絞るとコマフレア(ハロ)は消失しコントラストが向上、シャドー部には締まりが生まれる。
  発色はやや黄色に転ぶ傾向があり温調気味である。低コントラストで淡泊になりがちな性質もあることから、経年変化によって焼け褪せてしまった古いプリント写真を見ているようなノスタルジックな雰囲気が得られる。また、このレンズは赤に特徴があるという雑誌などの記事をよく目にする。しかし、多くの記事では、それがどういう意味なのかまでは明確に述べられていない。私自身レンズを使ってみて感じたのは、赤が実際よりも朱色っぽく写るということだ。本来、赤はきつめの強烈な色だが、このレンズを通した赤はコントラストが低いためなのか、淡く軽やかに見えることがあるのだ。もう一つ気になる事は、このレンズでよく語られるハッとするような新鮮な赤だ。この種の共通認識がどこから来るのかにも興味がある。私自身はこれが「赤」自体による効果では無く、コントラストが低いことにより他の多くの色が淡白になる中で、赤だけが最後まで孤軍奮闘するためではないかと思っている。モノクロやセピア色の風景の中に赤だけがピンポイントで入ると物凄く栄えて見えることがあるが、あの感覚ではないだろうか。原理はおそらく「夕焼け」と同じもので、大気(or ガラス)を通過する可視光のうち短波長の青系統の光がガラスの表面やガラス内で散乱されたり吸収されるためであろう。これとは反対に赤系統の光は青系統よりもガラス内を透過しやすく、レンズに入る光が何枚ものレンズエレメントを通過し、撮像部に届く段階では赤系統の成分に大きく偏るのである。Angenieux R1がハレーションやグレアの出やすいレンズである事も、この議論と整合している。ボケの特徴についてオールドレンズに精通している横浜のNOCTO工房に尋ねたところ「前ボケは綺麗に拡散し、後ボケはやや2線ボケの傾向がある」とのことであった。
  「オールドレンズパラダイス」(2008年澤村 徹 (著) 和田 高広 (監修) 翔泳社)の中にはこのレンズのボケ味に関する興味深い解説があり、軟調さからくる「フワフワした軽さ」「浮遊感」「ボケの浅い感覚」などが紹介されている。私はこれらの特徴に加え、このレンズでピントを合わせが困難な性質も、全てコマフレアに由来にしているのではないかと考えている。
  ドイツや日本の光学機器メーカーの多くのブランド製品は高解像で高コントラスト、鮮やかな発色を理想的な描写理念として、レンズの設計技術を日々進歩させてきた。一方、高解像でありながらも軟階調で淡泊な発色を特徴とするAngenieux Type Rシリーズは、これらとは異質の独自路線をゆくレンズであり、描写力の優劣を同一の尺度で計ることができない。例えば「シャープネス」は解像力と硬階調性(=見かけの解像力または解像感)を組み合わせた描写表現として今もレンズの優劣を計る際にもてはやされているが、この尺度を用いてAngenieux Type Rシリーズの画質の優劣を計ることは、もはや無意味であろう。個性豊かなAngenieuxの世界に触れることは、オールドレンズの描写表現に多様な価値観を見いだす新境地へと通じている。私がAngenieux Type Rシリーズの描写に惹かれるのは、このレンズがそうした別次元の扉を開いているからなのである。

 
銀塩撮影
CAMETA: Pentax MX+ Film: Kodak Pro XL100 / Fujicolor Superior 200
デジタル撮影
Camera:  Fujifilm X-Pro1 / Nikon D3
F8 Fujifilm X-Pro1 digital, AWB: このレンズではお馴染みの温調な発色傾向がデジタル撮影でもしっかり出ている
F8 銀塩撮影(Kodak ProFoto XL100): このレンズによる作例で度々お目にかかれる淡泊な発色。褪せた古いプリント写真を見ているようなノスタルジックな雰囲気を醸し出している。絞り込んでもこのレンズの個性は失われないようだ
F2.5(開放絞り) Fujifilm X-Pro1 digital, AWB: 開放絞りではハイライト部からコマフレアがブアッと噴出し、周辺部に向かって尾をひくように滲む。これが低コントラストで軟階調なAngenieuxの特有の描写特性を生み出している
F4 銀塩撮影(Fujicolor Superior 200): 階調がなだらかでシャドーはよくねばっている軟調レンズはこういうシーンに強い
F4 銀塩撮影(Fujicolor Superior 200): 一段絞った時のフレアはこのくらいで、白い衣服や帽子の輪郭部が綺麗に滲んでいる。作例はインドネシアの石鹸工場の工員
F8 銀塩撮影(Fujicolor Superior 200):  絞ればパンフォーカス撮影もギリギリこなせる。人がいればよかった・・・。
F8 銀塩撮影 (Fujicolor Superior 200): Angenieuxは雰囲気を大きく取り込むレンズと評されているが、いかがであろうか
F5.6 銀塩撮影(Kodal Gold100) 2段絞ればコマフレアは消失しすっきりとする。深く絞り込んでいるわけではないが解像力はそこそこ高く、木の枝が繊細に描かれている。青がシャドー側に沈みハイライト部が全体的に黄色っぽい発色となる
F8 Fujifilm X-Pro1 digital, AWB: このレンズ特有のゆるい描写は深く絞り込んでも失われることがない。炎天下での撮影だが、暗部が焦げ付くことはないようだ
F5.6 Nikon D3 digital, AWB: Angemeux Type Rシリーズの描写はソフトであるという評価がWEB上には多くみられるが、これはクモリ玉が多いためであろう。このType R1の写りは上の作例のように近接でも高解像だ。Angenieuxにしてはシャドー部に締まりのある撮影結果となっている。ハイライト部が少なくコマフレアが目立たないためであろう。このレンズの軟調な描写特性はコマフレアが原因であることを間接的に裏付ける作例だ

F8 銀塩撮影(Kodak ProFoto XL100) こちらは銀閣寺。晴天下での撮影結果。コントラスト性能の高い「高性能レンズ」ならばシャドー部が目玉焼きのようにカリカリと焦げ付くところだが、本レンズは深く絞り込んでもこのとおりに大丈夫

山崎光学の山崎和夫さんから「Angenieuxが多くの人に支持されるのは何故なんでしょうかね?」と質問されたことがある。ベンチマーク的な性能だけで語るならば、Angenieuxに誇れるところは無いと山崎さんはそう付け加えている。山崎さんは自分なりの答えを持っており、私に疑問をぶつけながら、同時に自らの解釈も示していた。「人が見て良いと感じる描写の特徴は数値や言葉だけでは表しきれないんじゃないでしょうか」とおっしゃるのだ。山崎さんが私に伝えたかったことは、レンズの描写に人間の感性と直結する何かがあるということなのである。私には少なくともその事だけは理解できたが、その先の核心部に自力で辿りつくことは今回も出来なかった。このレンズに対する理解が私にはまだ足りないのである。まぁ、楽しみは将来にとっておくことにしたい。

29 件のコメント:

  1. こんばんは SPIRAさん ブログ拝見しています。

    先日 SPIRAL さんと同じM42純正のアンジェニューを購入して、5DMarkIIで使っています。
    このレンズ 開放でもピントの芯が出て、かなり緻密(繊細)な描写になるんですね。

    F2.5開放ではハロー、F4~5.6位が最もクリアな描写、F8からは再度フレア、このブログとほぼ同じ結果でした。
    僕もMS OPTICAL 51注文中なんですが、58mm径の保護フィルター使うか使うまいか思案中なんですよね~

    コーティングの弱さを考えると、使いたいんですが・・・ヤッパリ写りに影響しますかね~ 保護フィルター。
    SPIRAL さんは見た感じ使われていないみたいなんですけど、どんなもんでしょうか?

    返信削除
  2. > こぎとさんのコメント...
    > こんばんはSPIRAさん 
    > ブログ拝見しています。

    どうもありがとうございます。
    いつも乱文ですみません。

    > 先日 SPIRAL さんと同じM42純正の
    > アンジェニューを購入して、
    > 5DMarkIIで使っています。このレンズ 
    > 開放でもピントの芯が出て、
    > かなり緻密(繊細)な描写になるんですね。

    そうなんです。意外な緻密さに驚きますよね。
    ハロがでるレンズなので、わたしも最初は
    ボヤーっと甘く細部まで淡泊でメリハリがなくなり、
    しっとりした感じの描写になるのかと思って
    いましたら、そんなことはなかった覚えがあります。



    > F2.5開放ではハロー、F4~5.6位が最もクリアな描写、
    > F8からは再度フレア、このブログとほぼ同じ結果
    > でした。僕もMS OPTICAL 51注文中なんですが、
    > 58mm径の保護フィルター使うか使うまいか
    > 思案中なんですよね~
    > コーティングの弱さを考えると、
    > 使いたいんですが・・・
    > ヤッパリ写りに影響しますかね~ 保護フィルター。
    > SPIRAL さんは見た感じ使われていないみた
    > いなんですけど、どんなもんでしょうか?


    現代の保護フィルターはよくできていまして
    光透過率は99.6%以上もありますので、
    肉眼でわかるような影響(コントラストの低下)は
    全く出ないと思います。0.4%程度の反射は
    レンズの個体差に現われる誤差程度の僅かなものです。
    フィルターはレンズと異なり光を曲げませんので、
    収差もゼロですし、大丈夫です!はい!。
     
     
    近いうちにAngenieuxをもう一度取り上げたいと
    思いますので、またコメントしてくださいね。
    しかし5D-II・・・いいカメラで使ってい
    ますね(キラーン)。

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  3. SPIRALさん コンチハ~

    5D-IIでオールドレンズ、悪くないですけどミラー干渉が・・・(汗)。ミラー干渉は5Dと5DIIではほぼ同じみたいですが、5DIIの方が僅かに当たり易い見たいですね。最近5Dでのミラー干渉の有無をまとめたサイトを見つけので、リンク張っときますね。http://www.panoramaplanet.de/comp/
    Angenieuxの35mmはどのカメラでもOKらしいですが、28mmだと全て当たる見たいです。

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  4. こぎとさん

    いつも書き込みありがとうございます。

    > 最近5Dでのミラー干渉の有無をまとめたサイトを見つけ
    > ので、リンク張っときますね。
    > http://www.panoramaplanet.de/comp/
    > Angenieuxの35mmはどのカメラでもOKらしいですが、
    > 28mmだと全て当たる見たいです。

    このサイト、以前からちょくちょく覗いていました。
    便利なサイトですよね?こういう世のため人のため、
    にあるサイトは本当に貴重です。
    5D-IIの方僅かに当たりやすいという
    噂は本当ですか?ちょっと調べてみます。
    とても参考になります。
     
    ミラー干渉の観点からみるとα900のパラレルターン方式の
    ミラー動作はたいへん有利ですよね。

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  5. >5D-IIの方僅かに当たりやすいという・・・
    これは 宮○製作所のHPに5Dと5DIIのミラー干渉について写真で図解してあったと記憶しています。

    >ミラー干渉の観点からみるとα900のパラレルターン方式の
    そうですね~Eos(44.0mm)とはフランジバックで0.5mmしか違いませんからね。
    5DIIはC/Yマウントだと高率で干渉しますから・・・

    返信削除
  6. こぎとさん

    こんばんは。いろいろ教えていただき、感謝感謝です。

    > そうですね~Eos(44.0mm)とはフランジバックで
    > 0.5mmしか違いませんからね。


    ミラー干渉の可能性は、いろいろ判らないことが多く、
    悩むことが多いです。フランジバックの長短はアダプターの
    短長で埋め合わされますので、ミラー干渉の可能性の大小とは
    無関係であるというのが私の脳内シミュレーションによる
    解釈ですが、そうかとおもうと、例えばEOS5Dで干渉する
    のにPENTAXの銀塩ではセーフであったりと、
    よくわからないことが多いです。ミラー板の大きさや取り付け
    位置に製品毎の差があるのかもしれませんね。奥が深そうです。

    宮本製作所のHP情報ありがとうございます♪♪

    私は5Dを所持したことがありませんが、ずっと欲し
    かったため、ブログにはいつも5Dへの干渉のことを
    明記してしまいます。

    あとEOSは電気接点を持たないレンズ(マウントアダプター
    経由のレンズ)を使用する場合において、絞りを変えると
    露出が大きく暴れると言われています。EOS KISSで
    その癖を体験しました。絞ると明るくなってしまうので、
    マイナス補正を強くかける必要性に迫られていました。
    EOS5DーIIではいかがでしょうか?

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  7. >EOS5DーIIではいかがでしょうか?
    5DIIでも(ペンタックスでも)同様だと考えています。露出補正をカメラ側で一次線形にかけるには、測光時のレンズの絞り値の情報がどうも不可欠のようですね。マウントアダプターを介することによって、レンズとカメラはそれぞれスタンド・アローンですから、この情報伝達は無いので、露出の暴れは不可避と考えています。どうしても露出が暴れるなら、MモードでSSをコントロールするのが手っ取り早いかもしれません。

    上記のように考える根拠ですが、天体望遠鏡の対物レンズをAFアダプターでAF化して野鳥撮影に使っています。この場合もアダプターを介するので、レンズとカメラはスタンド・アローンですが、対物レンズ光学的な絞り値に近い電気信号をカメラ側に供給する工夫をしているので、(対物レンズには絞りが無いので、主に天候変化による露出の変化に対して)露出補正が容易なようです。

    返信削除
  8. >ミラー干渉の可能性の大小とは無関係であるというのが・・
    そうでしょうね~。
    基本的には、ミラーと後玉(とその周囲の構造物)のconformationで決まるんだと思います。ただ傾向として、フランジバックの長いほうが(無限遠が出ないことからも解かるように)後玉がセンサー側に寄って来にくいので、干渉しにくい傾向はあるかもしれませんね。
    因みに5Dと5DEIIではミラーアームの軌跡は同一らしいですが、5DIIの方がミラーが少しでかいんでしょうね。
    あと、1950年代のレンズとか”建付け”がアバウトでしょう(笑)。だから個体差が大きくて、図面上はOKなんだけど、本ちゃんでは干渉するみたいなことあるそうですよ。流石にZeissとかじゃないんだろうケド・・・Angenieuxはいろいろある感じみたい。

    返信削除
  9. こぎとさん

    毎度、有意義なコメントありがとうございます。
    子供を寝かしつけレスしています。只今、ヘロヘロ状態です。

    なるほど。天体撮影では対物レンズ情報を
    カメラ側に伝えていることにより、
    良好な補正を実現しているわけですね。
    説得力のある事例です♪(^o^)
     
    カメラ本体の事は良くわからないのですが、
    絞り値の情報が欠落する際の露出補正は測光値のみを用いて
    (おおざっぱに)おこなわれるのでしょうから、
    ここに各メーカー毎の癖が出るのかもしれないという
    わけですね♪(^o^)/。

    例えばソニーのnexシリーズの場合には
    eos KISSと反対の性質を示し、絞り込む程暗くなります。
    同一のレンズを使用しているのにeosとは全く逆なのです。
    (eos程は大きく暴れませんが。)
     
    測光量を用いた一次線形補正に対し、絞り値を考慮に入れた
    高次補正の向きがeosとsonyで逆なのかもしれません。
     
    いつも悩みだったのは、eos KISSを用いてf8よりも深く
    絞ると、露出補正が既に-2evの限界値に達してしまい、
    対応できなくなることでした。

    いろいろ参考になり楽しいです。ルンルン。

    返信削除
  10. >同一のレンズを使用しているのにeosとは全く逆なのです。
    ナルホド~ そうなんだ。

    >高次補正の向きがeosとsonyで逆なのかもしれません
    仰るとおりですね、

    Nex-5は、チョッと購入も検討しているんですが。
    確か、別ページで作例アップされてましたね。

    しかし、ソニーのセンサー オールドレンズに相性いいみたいなんですよね。ペンタックスでもサムスン製よりソニー製の方が絵がいいんですよね。

    返信削除
  11. こぎとさん

    > Nex-5は、チョッと購入も検討しているんですが。
    > 確か、別ページで作例アップされてましたね。

    今のところ、不満と言えば
    手ぶれが起こりやすいくらいです。

    スイングパノラマは
    マウントアダプター使用時に作動しません。

    今週末はHELIOSを使った撮影に
    出かけてきます。ではでは。

    返信削除
  12. こんちは~

    Rマウントのアンジェニューズーム45-90mm/2.8(2カム)をゲットしました。シリアルから見て1956年製みたいです。これもズミクロンに負けない位の繊細な描写なんですが、タッチは暖かい感じです。5DIIで使用予定ですが、ズームなんで電子マウントでのAFアシスト(フォーカスエイド)精度がどうなるか?・・・ですね。一応、設定を変えずに使える範囲内ではありますが、まあやってみてのお楽しみでしょうね。ミラー干渉はしないはずなんですが・・・

    返信削除
  13. こぎとさん

    ANGENIEUX ZOOMの入手おめでとうございます!
    69年に発売された初のライカ用ズームレンズ。
    発売当初はかなり高価なレンズだったようですね。
    しかも15枚とは大した構成です。
    よく造ったと思います。

    WEB上に素晴らしい作例がみつかります。
    面白そうなレンズですね。

    望遠側で端部が僅かに回っている作例が2-3枚あ
    りました。5DIIで端部まで写すことができれば、
    これも作風として生かせそうですね。

    このレンズについて何か面白いことがわかりましたら、
    ♪♪教えてくださいね♪♪

    私の方はプロミネント用NOKTONを
    入手しました。アダプター経由でLEICA L/Mに変換しますが、
    こいつをマウントできる安い母艦を探しています。
    BESSA-Tあたりを狙っています。

    返信削除
  14. こぎとさん

    ズームレンズでマニュアルフォーカスを
    行う際に昔から気になっていた事ですが、
    望遠側でピントを合わせ広角側に戻す時、
    合焦は保たれていますでしょうか?

    カメラやの親爺曰く古いレンズはこれが
    保たれているが、新しい物ではNGだとか
    ・・・。真相はわかりません。

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  15. >焦点距離を一定の範囲で自由に変化できるレンズのうちで、その際ピント位置の移動が生じないものをズームレンズ、生じるものを可変焦点レンズ(バリフォーカルレンズ)という・・・この事でしょうね。MFレンズは、殆どがズームレンズで、テレ側でピントを合わし、必要な画角まで引いて、フレーミング出来ますが、通常のAFカメラではこの様な使い方が出来ません。何故ならば、AFレンズでは、一部の高級レンズを除きバリューフォーカスレンズになっているからです。ズームでない理由はズームレンズよりバリューフォーカスレンズの方が、設計がコンパクトに出来るのと、AFのため多少の焦点移動は実用上問題にならないからです。さて、アンジェニューズームレンズ(45-90mm/F2.8)はMFの”ズームレンズ”ですから合焦は保たれているはずですが、個体によってはこれが上手く作動しない”不良”もあるようですね。
    また、アンジェニューズームレンズでもAngenieux 28-70mm f:2.6 はTokinaのOEMみたいで、ミノルタやニコンマウントの製品が出ています。これには注意必要ですね。ライカは1970年頃にRレンズ用に45-90mmf2.8ZoomをAngenieuxに生産委託していますが、レンズボディには「P.Angenieux Paris」と刻印されているようです。やはりフランスのドイツに対する意地でしょうか?(笑)モチロンTokina製には”Tokina"の刻印なんかは入っていないようですが(爆)。
    まだレンズが手元に無いので、届いたら今回入手したズームレンズ(1974年製)をチェックしてみようと思っています。

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  16. こぎとさん
    こんばんは

    なるほど。コンパクトに設計できる
    バリフォーカルレンズ。そういうことだったのですね。

    >やはりフランスのドイツに対する
    >意地でしょうか?(笑)

    SUPER ANGULONなんかは「LEIZ」とあります。
    シュナイダーの「シュ」の字も記されてません
    からね(笑)。

    ドイツ製品にある程度の敬意がある日本人には
    こんな意地はなさそうですね。早速1.1万円で購入した
    日本製(コシナ製)ベッサーTには、本体に平気で
    VOIGTLANDER GERMANY 1756
    などと刻印があります。

    アンジェニューでのチェックも
    楽しみにしていますね♪♪

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  17. こんばんは~
    アンジェニューズーム、届きました~♪♪

    いや~殆ど使用感のない美品です! ビックリしました。作りは重量感があって、これはもう純然たるLeitzのレンズですね~。

    しかし鏡筒には、Lens Made in France for Leitz-Leicaflexとも また先端のフードの部分には大きく一目でわかるように、P.ANGENIEUX  PARISの文字とアンジェニュー独自のシリアルナンバーのロゴがidentityを主張すべく入っています。

    5DIIでミラー干渉無く、夜間遠景で見る限り無限遠も問題ないようで、マウンドアダプターの加工精度も良いのでしょうね。開放でのハロは35mm F2.5より少ないようですね。たぶん、35mm F2.5のアンジェニューとは少し(あるいはかなり)描写の性格が違うのではないかと思います。

    さて、焦点工房の電子アダプターですが、フォーカスエイドも45mm~90mmで良い感じに決まっている様子。確かな情報によると、ここのNC旋盤は日本製を持ち込んでいるので、加工精度は日本の一流ブランドと同等らしいです。ですから無限遠もしっかり出るんでしょうね。

    鏡筒は長めですが、手のひらに丁度収まるので、あまり重量を感じさせません。また、親指、人差し指と中指でズームとピンとリングを同時に作動させることが出来て快適ですね。

    こうした緻密かつ質実剛健なメカの内部に、フランスのエスプリをどのようにし忍ばせているのか・・・まあ、ボチボチと撮ってみますね~

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  18. こぎとさん
    こんばんは


    > いや~殆ど使用感のない美品です! ビックリし
    > ました。作りは重量感があって、これはもう
    > 純然たるLeitzのレンズですね~。

    いやー素晴らしい!なかなか無いんでしょうね。

    > しかし鏡筒には、Lens Made in France
    > for Leitz-Leicaflexとも、また先端のフードの
    > 部分には大きく一目でわかるように、
    > P.ANGENIEUX PARIS
    > の文字とアンジェニュー独自のシリアルナンバーの
    > ロゴがidentityを
    > 主張すべく入っています。

    うーん。感動的なコラボレーションですね。
     
    コラボの感動で申しますと、先日、落札に失敗した
    ロボット用の40mm/F1.9というレンズで
    "Rodenstock Kilar"というヘンテコな製品がありました。
    しかも鏡胴側面にはKilfittのロゴが入っています。
    ローデンとキルフィットの完全な合作です。
    650㌦で入札したところ、僅かな差で破れました。
    いまでも悔やんでいます。
     
    > 5DIIでミラー干渉無く、夜間遠景で見る限り無限遠も
    > 問題ないようで、マウンドアダプターの加工精度も
    > 良いのでしょうね。

    それは、ラッキーでした。
    思い描いた最良のシナリオが実現しましたね~。
    羨ましい。
     
    > 開放でのハロは35mm F2.5より少ないようですね。
    > たぶん、35mm F2.5のアンジェニューとは
    > 少し(あるいはかなり)
    > 描写の性格が違うのではないかと思います。
     
    ライツにOEM提供するという事への気配りなんでしょうか。
    案外シャープなのかもしれませんよ。
     

    > さて、焦点工房の電子アダプターですが、
    > フォーカスエイドも45mm~90mmで良い感じに
    > 決まっている様子。確かな情報によると、
    > ここのNC旋盤は日本製を持ち込んでいるので、
    > 加工精度は日本の一流ブランドと同等らしいです。
    > ですから無限遠もしっかり出るんでしょうね。

    オーバーインフ仕様ではなく、ジャスト無限遠といった
    感じでしょうか?

    > 鏡筒は長めですが、手のひらに丁度収まるので、
    > あまり重量を感じさせません。また、親指、人差し
    > 指と中指でズームとピンとリングを同時に作動さ
    > せることが出来て快適ですね。

     
    初期のズームなので、ユーザーへの配慮等
    いろいろ試行錯誤があったのかと思われます。
     
    > こうした緻密かつ質実剛健なメカの内部に、フランスの
    > エスプリをどのようにし忍ばせているのか・・・まあ、
    > ボチボチと撮ってみますね~

    うーん。楽しみにしています。
    じっくりレンズと対話してみてくださいね♪

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  19. こんちは~

    ベランダからチョコット試写してみました。

    >なかなか無いんでしょうね。
    滅茶苦茶にレアなコレクターズアイテムではないと思いますが、一説によると製造本数は2000~3000本だろうと言われています(これが多いのか少ないのかは解かりませんが・・汗)。

    >コラボの感動・・・
    昔のOEMは SPIRALさん仰るようにまさに”コラボ”の感覚だったんでしょうね。だからしっかりとレンズ製造メーカーのロゴが入っているんだと思います。製品の”市場”ではなく、製品の”品質”に拘り(つまり自負と責任)のあった時代だったんでしょうね、と言ってしまうのは言い過ぎかもしれませんが・・・

    90mmではジャスト無限遠で45mmでは僅かにoverinfでした。これは許容範囲(仕様)でしょう。ズームによるピント移動は感じられませんでした。レンズ内部での調節機構が正常に動作していると思います。

    描写はエルマリートみたいな感じですが、逆光ではフレアが出ます。これはレンズ15枚のライカ初のレトロフォーカスズームということであれば致し方ないのでしょう。だから、ライカからこのレンズの描写に入ってくるか、アンジェニューから入ってくるかで、評価の分かれるところだと思います。

    開放でのハロはエルマリートより多く35mm F2.5のアンジェニュー単焦点より少ない感じです。球面収差を少なくして、より”現代的”な描写への指向性が伺えます。レトロフォーカスは球面収差を完全になくすのにはやや不利なレンズ構造なので、ピエスカー・ベルリン フォスなど初期のレトロフォーカスではSPIRALさんが別ページで指摘されているように、”この球面収差を生かしたチューニング”を念頭に置いた撮影が理にかなっているんだと思います。また、アンジェニューの50mm F1.8,90mm F1,8はレトロフォーカスでないので球面収差が残りにくく、開放でハロの少ない描写になっているのではないかな~と”妄想”しています。

    今の高倍率ズームから見れば45-90mmの2倍ズームなんでズームに入らないと思いますが、近距離撮影では画角の変化は明らかですから、撮影者の意図や感性が問われるchallengingなズームとも言えるでしょうね。折角だからFlickrかどこかに作例をアップしようかとも考えていま~す。

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  20. こぎとさん
    ごんばんは

    いつも楽しい話題をありがとうございます。


    > 今の高倍率ズームから見れば45-90mmの
    > 2倍ズームなんでズームに入らないと思
    > いますが、近距離撮影では画角の変化は
    > 明らかですから、撮影者の意図や感性が
    > 問われるchallengingなズームとも言え
    > るでしょうね。

    ズーム幅は広ければ広いほどいいという考え方
    も確かに一理はありますが、全く異なる考え
    方も成立するかもしれません。

    たとえば、本来のズームの使い方をせず、 
    カメラマンの単焦点的な使い方に
    揺さぶりをかけることで、新しい
    感性を呼び醒ます事を目的とした
    ズームレンズというのは
    どうでしょうか?

    一度決めたフレーミングでシャッターボタン
    を押す前に、グラグラと焦点を微調整し、
    フレーミングの決まり具合を省みるのです。
    そんな発想もありかな?なんて思います。

    そういう意味で使うのでしたら、
    45-60MMだってよいと思います。


    > 折角だからFlickrかどこかに作例を
    > アップしようかとも考えていま~す。

    アップしましたら、教えてくださいね♪
    アンジェニューと共に
    よい週末をお過ごしください。

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  21. こんちは~ 
    ジュピター9の写真にコメントありがとうございま~す。
    あの、コスモス赤が飽和してますね。ペンタックスのK-xで撮ったんですが、なんか天然シネマチックというか(笑)、結構派手な発色でした。

    さて、Kodak Retinette Angenieux 50mm F2.8をゲットしたので、K-xでとって見ました(AWB ISO200 F8)。JPEGです。
    http://www.flickr.com/photos/54760136n08/5289821894/
    これはこれで、良い感じかもしれないですね~

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  22. 左側の半島のあたり、シャドーが黒つぶれせずに
    しっかり粘っている感じがで、いいですね。

    全体に紫がかっているのは、何か後処理を
    したのですか?幻想的ですね。

    私は自分用にクリスマスプレゼントとして
    BIOTAR 75mm/F1.5(M42)の新品同様を
    奮発GETしました。落札代金の1050㌦を工面するのに
    レンズを何本か放出しました。財布の中が寂しい・・・。

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  23. こんばんは~

    >全体に紫がかっているのは・・・
    これはK-xのAWBの特徴なんでしょうね、As Shotです。 SPIRALさんのブログの御写真を拝見していて、EosX3やNEX-5とはK-xのAWBの転び方が違っているんでしょうね。他のブログでもK-xのこの色調変化は指摘があるみたいです。Flickrにアップしているのは、リサイズあるいはトリミングのみの加工です。

    BIOTAR 75mm/F1.5ですか~、いいですね、これ。
    ホスィ~(笑)。

    返信削除
  24. こんばんは

    K-xの色調変化、素晴らしい色ですね。
    いつか、こんな色が出したいと思っています(笑)。

    >BIOTAR 75mm/F1.5ですか~、いいですね、これ。

    しかも戦後の初期タイプで寸胴のスリムモデルです。
    鏡胴にやかましいくらいの指標線が入っていて、
    そのカッコ良さに一目惚れ。以前から気になる存在
    でした。ほとんどがEXAKTAマウント仕様ですが、
    チェコのカメラメイトがM42の極上品を出したので、
    ちょっと奮発しました。
     
    >ホスィ~(笑)。
     
    うひゃ~。しばらく忘れていた私のセリフ。
    一本とられました。

    返信削除
  25. はじめまして。
    いつも楽しく拝見させていただいております。

    最近、CマウントのANGENIEUXを手に入れて、一眼レフ用レンズの写りも気になっていたので、記事がとても参考になりました。
    知人に聞いてみても、傷の多いモノ、曇りの目立つもの、フォーカスが重いモノ・・など、状態の良くないものが多いようで、入手には時間がかかりそうです。。

    関係のない話ですが、最近、ヤフオク出品者の中にも、SPIRALさんの記事をそのまま使う輩がちらほら目立つようになりましたね・・
    ANGENIEUXの出品も、まんまSPIRALさんの文章を使ってるし・・
    http://page11.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n103915263
    こういうのは防ぐ手立てはないんでしょうかね。
    細かなレビュー記事は、とても参考になり、読者が楽しめる反面、こうした転売業者がラクをするために盗用するケースが多くて、楽しみにしている読者としては本当に腹が立ちますね(^^;)

    ともあれ、これからもSPIRALさんの記事を楽しみにさせていただきます!

    返信削除
  26. こんばんは。書き込みありがとうございます。

    >関係のない話ですが、最近、ヤフオク出品者の中にも、
    >SPIRALさんの記事をそのまま使う輩がちらほら
    >目立つようになりましたね・・


    防止は不可能。まぁ実害がないわけですし、グルになっているような
    書き方さえされなければ良しということで気にしないようにしています。

    「オールドレンズパラダイス」の一説もそのまま使われていますが、
    こちらの本はあまりにも有名なので全く問題ないのかもしれません。
    お気づかいありがとうございます。

    Angenieux R1については、最近いろいろ分かってきたことがありまして
    近いうち改定版を出したいと思い、作例を撮りためています。
    こちらをご覧ください

    http://www.nocto.jp/board/board.html?code=ogmosp015_image2&page=2&type=v&num1=999332&num2=00000&lock=N

    http://www.nocto.jp/board/board.html?code=ogmosp015_image2&page=1&type=v&num1=999329&num2=00000&lock=N

    TYPE R1とTYPE S1はコマフレアに関して特異な存在だと思うようになってきました。

    ここだけの話、次はxenotarですが・・・近いうちにANGENIEUX R1も出しますので、お楽しみください。

    返信削除
  27. こんばんは。

    こんなのもありました。ちょっと困るのではないでしょうか?
    デリカシーが無いと言いますかSpiralさんが売っているみたいに
    勘違いされそうですね。

    http://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/152686362

    返信削除
  28. VGP-BMSさん

    ご連絡ありがとうございます。うーん。もちろん承諾などは無かったのですが、確かに露骨ですね。ローデンストックの台帳をせっせと数えたの、私なんですが・・・。ちょっと様子見でしょうかね。

    返信削除
  29. 皆様、ありがとうございます。ブログの下段、カウンタの横に
    引用ルールとCopyright(C)2012を明記しました。効果無いかもしれませんが。。。

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