Kodak Ektar 47mm F2 for RETINA II: M42-L39ヘリコイド(12-17mm)に搭載し、カメラ側を汎用性の高いライカスクリューマウント(L39)に変換している。ライカの距離計には連動しないがアダプターを介し、各種ミラーレス機での使用が可能だ
知人にお借りしたコダック・エクター(Kodak Ektar)の試写記録を掲載しました。レンズは故障したレチナIIから救出しヘリコイドに乗せライカスクリューマウントに変換する改造をお手伝したので、引き渡し時に許可をもらい、その場で少しだけ試写させてもらいました。エクター 47mmには米国版コピーライカのカードン用に供給されたモデルもあり市場価格はとても高いのですが、今回のレチナII用は求めやすい価格で手に入ります。光学系はカードン用と全く同じ設計で構成は4群6枚のガウスタイプです。
レンズの描写については、作例をご覧ください。近接撮影時は開放からシャープでスッキリと写るので花や物撮りには申し分ありません。一方でポートレート撮影から遠景撮影になるとややフレア(コマ収差)がみられ柔らかい描写傾向で、軟調気味になります。ただし、シャープネスを著しく損ねるほどではなく、人を撮るにはとてもよさそうな品のある柔らかです。狙ってこうしたのか定かではないのですが、撮る対象に合わせ都合よく描写傾向が変化するので、とても使い出のあるレンズになりそうです。もちろん、絞ると近接から遠景までカリッとシャープな描写となります。グルグルボケや放射ボケが目立つことはほとんどありあせん。
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