オールドレンズ愛好家達はレンズのもつ描写特性のどの部分に惹かれているのでしょうか?本ブログでは2014年3月1日から同年月5月22日までの約80日間、ブログを訪れた方々に対し投票式の公開アンケートを実施し、449人から回答を得ました。アンケートの内容は下図に示すような14の選択肢から好みの描写特性を最大4件まで選択回答するというものです。
[設問] オールドレンズの好きな描写特性をお選びください。複数回答が可能ですが4つまででお願いします。
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横軸には回答件数(および回答率%)を提示しました。446人がアンケートに回答し、全14項目の中から一人当たり平均3.1件(最大4件に制限)を選択回答していただきました。集計結果の再下段にある「その他(リストにはないもの)」にも26件(回答率5%)の回答が寄せられています。ここには例えば「立体感」のような感覚的には把握されているものの理論的によくわからない描写特性を望むオールドレンズ愛好家達の残留思念が漂っているものと思われます |
この集計結果からわかる「万人受けするオールドレンズ」とは、
- ①発色がノーマルではなく、固有の特徴があり、
- ②階調が軟らかく、
- ③収差(ハロやコマ)に由来するモヤモヤとしたフレアや滲みが発生し、
- ④解像力があり、
- ⑤グルグルボケや放射ボケがみられる
というレンズです。③の「フレアや滲みを伴うソフトな描写」と④の「高解像」は一見矛盾するように思われますが、実は両立しており「線の細い描写」という意味に集約されます。①から⑤までの全てを満足するレンズが実在すれば欲張りなユーザーも大満足のはずです。はたしてそんなレンズはあるのでしょうか。参考までに Angenieux Type R1は①が〇、②が〇、③も〇、④も〇、しかし・・・⑤は残念ながら×となり総合評価がとても良いことになります。Xenotarは①が〇、②は×、③は×、④は〇、⑤は△です。
アンケートにご協力いただきました皆様に心より感謝いたします。
2013年度に実施したアンケートはこちら、
2012年度のアンケートはこちらです。
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