おしらせ


MAMIYA-TOMINONのページに写真家・橘ゆうさんからご提供いただいた素晴らしいお写真を掲載しました!
大変感謝しています。是非御覧ください。こちらです。

2017/07/09

Schneider-Kreuznach XENOGON (Robot Royal 36) 35mm F2.8



二兎追うものは一兎をも得ず
潔く四隅を捨て中央を活かしたクセノゴン
Schneider-Kreuznach XENOGON (Robot Royal 36) 35mm F2.8
画質のことについて誰も口にしないレンズが、このロボット版クセノゴン(Xenogon)である。レンズについて取り上げた記事は文献や国内外のウェブサイトでチラホラ目にするが、写真作例もなければ描写に対する解説もみあたらない。これはもう自分の目で確かめるしかないと使ってみたところ、その理由は概ね分かった。写真の中央は目を疑いたくなるほど高画質だが、ある画角を境に画質が急変し、周辺にむかって転がり落ちている。一枚の写真の中での画質的なギャップ(不均一性)が大きく、杓子定規で評価することができないのである。もう少しバランスをとるという選択もあったに違いないが、シュナイダー社の製品規格をクリアすることができなかったのであろう。四隅と中央をバランスさせた中庸なレンズを目指すことが唯一の正解ではない。四隅を捨ててこそ浮かぶ瀬もあるということなのだ。
さて、今回取り上げるクセノゴンのはドイツのシュナイダー社(現Schneider Optics)が一眼レフカメラのロボット・ロイヤル36 (Robot Royal 36, 1955-1976年)に搭載する広角レンズとして1955年から1960年代前半まで供給した製品である。時代的にはコマ収差の補正に苦悩しながらも、これから発展期を迎えようとしていたレトロフォーカスタイプの第一世代に属している。クセノゴンには本品よりも前の1950年代初頭に作られたライカ版クセノゴン35mmf2.8もあるが、こちらの設計構成は本品とは異なるガウスタイプ(4群6枚)で、個体数もずいぶんと多い。
レンズの設計は公開されていないものの、光の反射面からは明らかに5群7枚構成であることがわかる。鏡胴は真鍮製クロームメッキ仕上げで造りがよく、大きさの割に重量があるので、手に取るとズシリとした感触が伝わってくるが、そうした武骨さを感じさせないカラフルな配色は、いかにもロボット用レンズらしい洒落たデザインで、手にする者を魅了してやまない。レンズの製造個体数は100本と極端に少ないため、コレクターズアイテムとなっている[参考文献:Großes Fabrikationsbuch,  Schneider-Kreuznach band I-II, Hartmut Thiele 2008]。
Schneider-Kreuznach Xenogon 35mm F2.8(Robot Royal 36): 重量(実測)292g,フィルター径 58mm, 絞り F2.8-F22, 絞り羽枚数 8枚, 最短撮影距離2.5ft(76cm), Robot Royal 36マウント(取り付け部はM30ネジ,フランジバックは31mm), 設計構成 5群7枚レトロフォーカス型

ソニーEマウントで使用するアダプター
クセノゴンはフルサイズセンサーをカバーできるレンズである。フランジバックは31mmなので、デジカメで用いるにはアダプターを介してLeicaまたはSONY Eマウントのフルサイズ機で使用するのがベストマッチであろう。Robot Royal 36のM30スクリューマウントをSONY Eマウントに変換するアダプターとしては日本の三晃精機が唯一の市販品を供給していたが、残念なことにここ最近になって受注を休止しており、アダプターを手に入れるルートがない。これには困る人も多いと思うので、本記事では市販で手に入る部品を使ったアダプターの自作方法を公開しておく。必要な部品は以下の通り。
  • Robot Lens(M30) to M42 step up ring adapter  16ドル(eBay)
  • High-Quality M42 Helicoid(12-17mm) 38ドル(eBay)
  • M42-sony E(NEX) mount Slim adapter(1mm厚)1.5ドル(eBay)
これらを組み合わせると最短13mm丈のヘリコイドアダプターになり、SONY Eマウント(フランジバック18mm)のカメラに装着するとRobot Royal 36マウントのフランジバック31mmにピタリとハマる。1mmも余裕がないのが不安点なので、使用したM42ヘリコイドはこのクラスでは少し値の張るものを採用してある。安物(25ドル位からある)を選ぶと精度が曖昧なため、無限遠のピントを拾えない可能性がでてくるためだ。ダブルヘリコイドを同時に繰り出す時の最短撮影距離は約20cmと短く、近接での草花の撮影にも難なく対応できる。





入手の経緯
今回のクセノゴンは知人からお借りしたと言ったらよいのか、実のところは使ってくれと一方的に手渡されたレンズだ。はじめアダプターをどうしたらよいのかと相談され、前述のようなヘリコイドアダプターのアイデアを提案したところ、気づいたらレンズが手元にあり、ブログで書いてもよいぞと・・・。まぁそんな調子で我が家に転がり込んできた迷える白兎ちゃんなのであるが、やはりマウントアダプターの問題からか市場では人気がなく、製造本数が100本と少ないにもかかわらずeBayには常時何本か出回っている。取引相場は700ドル~800ドル程度である。





撮影テスト
冒頭でも述べたが中心解像力が高く、非常にシャープでスッキリとヌケが良いなど一見すると非常に高性能なレンズだが、開放では写真の四隅においてモヤモヤとしたフレア(コマフレア)が多くみられ、解像力も低い。写真の中央と四隅の画質的なギャップが大きく、ある画角を境に画質の変化が急激に進むため、高画質な領域と収差の豊富な領域の境界部がハッキリと区別できるのが、このレンズの開放における描写の特徴である。ポートレートや近接撮影で使う限りは四隅の大部分がアウトフォーカス部に入ってしまうので、至ってシャープで高性能なレンズという印象を抱くが、風景などの引き画になると開放では収差が顕著に目立つようになる。一段絞れば良像域は四隅に向かって広がり、二段絞ればメインの被写体を四隅で捉えても、力不足を感じることは無い。色ノリがよく階調描写は適度にマイルドで、とても使いやすいレンズだ。

F2.8(開放), SONY A7RII(WB:晴天)   中心部は解像力があり、シャープネスも充分。このようなポートレート域では四隅の収差が目立たないので、至って高性能なレンズにみえる。ちなみに現場で撮影中の私を偶然にも知人がBausch & Lomb Super Baltar 75mm F2.3+sony A7で撮影していた(こちら)。

F4, SONY A7RII(WB:晴天)   上の男の子はこれを覗いていた。発色のいいレンズだ

F2.8(開放), sony A7RII(WB:曇り)  少し引いて中距離を撮ると途端に四隅での収差が目立ち始める。中心部は依然として解像力、シャープネスとも素晴らしい。中心を拡大クロップした写真を下に示そう
ひとつ前の写真の中心部を大きく拡大したもの。緻密でシャープ、高画質だ
F2.8(開放), sony A7(S.Shiojima) こういう撮り方が性能を余すところなく引き出せる一番オイシイ使い方になる

F8, sony A7Rii(WB:晴天) このように隅にメインの被写体を入れる時には、F5.6以上に絞って撮る必要がある


F8, SONY A7RII(WB:日陰) 逆光でもハレーションは出にくく、コントラストや発色はとてもいい
F5.6 SONY A7RII(WB:AWB)

F2.8(開放), SONY A7RII(WB:auto, iso6400) こういう被写体なら開放でもOKだ

四隅の開放描写を見ておく
1950年代に設計されたレトロフォーカス型レンズを評価するとき、私はいつもCarl Zeiss Jenaのフレクトゴン(Flektogon) 35mmを基準に考えている。クセノゴンはどうかと言えば、中心部は明らかにフレクトゴンよりも高解像でシャープであるが、四隅はフレクトゴンよりもフレアが激しく、解像力も低い。クセノゴンはポートレートや近接撮影など中央を使う写真には向いているレンズだが、風景などの引き画でメインの被写体を四隅に据える場合には、F5.6よりも深く絞って使う必要がある。粗さがしをするのは性に合わないが記事のタイトルがああなだけに、やはり、どれ程のものかを提示しておこう。
上段F5.6/ 下段F2.8(開放) SONY A7Rii(WB:晴天) 開放では四隅の画質がかなり厳しいことがわかる

2017/06/21

PETRI CAMERA Co. High-speed Petri part 4: Petri CC. Auto 55mm F1.4




ペトリカメラの高速標準レンズ part 4
ペトリの高性能フラッグシップレンズ
PETRI CAMERA Co., Petri C.C Auto 55mm F1.4 
55mm F1.8 / F2に続くペトリ標準レンズのもう一つの驚きが、1967年に登場したPETRI C.C Auto 55mm F1.4である。F1.4の明るさにも関わらず開放から目が覚めるようなスッキリとした描写でコントラストや発色も良く、デジカメで用いた場合にも色収差がほとんど目立たないなど、この時代に設計された同クラスの大口径レンズ群の中では一歩抜き出た優れた性能を実現していた[1,2]。レンズの構成は戦前のLeitz Xenon(クセノン)1.5/50 やLeitz Summarit(ズマリット)1.5/50、Contarex版Planar(プラナー)1.4/55やPancolar(パンコラー)1.4/55など名だたる最高級レンズに採用されたものと同一で、ガウスタイプの最後部(正エレメント)を2枚の正エレメントに分割し、5群7枚としている(下図)。この構成の最大の特徴は収差的にバランスを取りながらf1.4の口径比を実現でき、なおかつバックフォーカスの確保が容易なことである[6]。戦後の一眼レフカメラ用につくられた標準大口径レンズには、ほぼ例外なしにこの構成が採用された。
1970年代に入るとレンズ内で起こるハレーションを軽減させるため、後玉のコーティングがアンバー色のものからシアン色のものに変更され、シャープネスとコントラストの向上が図られた[3,5]。私が入手した今回の個体はアンバーコーティングが施されているので、コーティング変更前の前期型である。

Petri C.C Auto 55mm F1.4 構成図(文献[8]からのトレーススケッチ見取り図):最後群の正レンズを2枚に分割することで屈折力を稼ぎ各面の屈折力を緩め、コマ収差を中心に諸収差を補正しながらF1.4の明るさを実現している。後群ではなく前群側を分割するケースの方が収差的には有利だが、バックフォーカスが稼げる点は他に代えがたい大きな魅力である[6]。このレンズを設計したのは同社エンジニアの島田邦夫氏で[3-5]、島田氏はC.C Auto 55mm F1.8の通称「新型」を設計した人物でもある[4]




レンズは登場後に大手カメラ雑誌の性能試験で当時の最高レベルの成績をたたき出し[2]、1974年のカメラレンズ白書の評価記事でも優れた性能が絶賛された[7]。ただし、市場ではあまり売れなかったようで、廉価ブランドの最高級モデルという微妙な立ち位置をとる本品に対して、世間の反応は鈍かった。
標準レンズの良し悪しはカメラの売れ行きをも左右するカメラメーカーの生命線であったため、とくにペトリのような中小規模のカメラメーカーはその開発に知力を尽くし、全身全霊で取り組んでいた。このレンズや同社の55mm F1.8に優れた描写力が備わっているのは、こうした事情と無関係ではない。そして、ペトリがレンズ設計士の才能に恵まれたカメラメーカーであったことは紛れもない事実である。そのことを世間は語らずとも、レンズは今も世に語り続けているのだ。
 

参考文献・資料
[1] 例えば、この時代の代表的なレンズであるパンコラー(PANCOLAR) 55mm F1.4やプラナー(PLANAR) 55mm F1.4の描写傾向を知っている人ならば、Petri F1.4の並外れた性能がどれほど凄いものであるかを感覚として掴めるはずだ。
[2] カメラ毎日1967年12月号; カメラレンズ白書(1971年)
[3] ペトリ元社員へのインタビュー記事 2chペトリスレ 2013年5月発行/2015年6月改定
[4] ペトリ@wiki「ペトリ一眼レフ交換レンズの系譜 標準レンズ編」
[5]ペトリ@wiki「 PETRI CC Auto 55mm F1.4 」
[6] レンズ設計のすべて 辻定彦著 電波新聞社 2006年
[7] カメラレンズ白書(1974年)
[8] ペトリFA-1ブックレット
 
入手の経緯
2014年8月にヤフオクを介して北海道のカメラ屋から即決価格14400円+送料1030円にて落札購入した。オークションの記載は「カメラ専門店にて整備済の商品。鏡胴にはスレ傷がある。ガラスのコンディションは非常に良く、2~3mm程度の微かな薄い傷が1本あるのみ」とのこと。やや値が張るものの状態の良い個体はなかなか市場に出回らないので、整備済みであることを考えれば妥当であると判断し、この値段で入手することにした。届いた品は、まぁまぁ良いコンデイションであった。
Petri C.C Auto 55mm F1.4: 重量(実測) 324g , 最短撮影距離 0.6m, フィルター径 55mm, 絞り羽 6枚構成, 絞り値 F1.4-F16, フィルター径 55mm, 設計構成 5群7枚(変形ガウスタイプ), ペトリブリーチロックマウント, 後玉がやたらとデカいのが外観上の特徴。なお、レンズのガラス表面には同社が独自にコンビネーション・コーティング(C.C)と呼んでいるシングルコーティングが蒸着されている

撮影テスト
1960年代に設計されたF1.4クラスの大口径標準レンズの中で、ここまで安定感のある描写性能を実現した製品は、なかなか見当たらないだろう。この時代の同クラスのレンズは大方どれも収差の嵐に見舞われるのが当たり前で、開放ではピント部にさえモヤモヤとしたコマフレアが出るし、ボケの乱れっぷりも時に激しく容赦のないものとなる。このクラスのレンズをうまく使いこなすには、レンズの性質をよく理解し、収差との付き合い方や活かし方を自分なりに会得する必要があると日頃から思っていた。ところが、今回のレンズはそうした固定観念を打ち崩すものとなった。開放からスッキリと良く写り、オールドレンズの上級者でなくとも充分に使いこなすことのできる、扱いやすいレンズなのである。
開放での描写性能は手放しで絶賛できるレベルだ。フレア量は同クラスのレンズの中でも抜群に少なく、肌の質感表現などに絶妙な柔らかさを残しながらもコントラストやヌケの良さは高い水準を維持しており、発色も良い。解像力はお世辞にも高いものとは言えないが、カラーフィルム撮影で用いるには充分な水準をクリアしている。背後のボケに硬さはなく、大きく柔らかくボケるなどバランスが重視されており、同社の55mm F1.8/F2クラスのレンズでみられるような過激なセッティングとは異なる設計理念を感じる。レンズの個性が際立つポートレート域においても、グルグルボケや放射ボケなどが目立つことは無い。自分は普段あまり気にすることはないが、歪み(歪曲収差)についても、とても良く補正されている。弱点を強いて挙げるとすれば、逆光撮影時に見られる円弧状のフレアであろう。ここは、うまく活かす方法を会得する必要がある。
今回取り上げたペトリ C.C Auto 55mm F1.4は安定感のある穏やかな画質を得ることのできる、F1.4クラスとしてはとても扱いやすいレンズである。作例どうぞ。
F2.8, sony A7RII(WB:晴天→画質補正) よく写る!とはいっても、この写真は補正を入れている。補正前の元画像(JPEG撮って出し)も下に示す




F2.8, sony A7RII(WB:晴天) 色乗りはバツグンによいし、コントラストやシャープネスもこのクラスの明るいレンズにしては非常に優秀だ

F1.4(開放), sony A7(S.Shiojima): ピント部の解像力はせいぜいこのくらいだが、F1.4としてはまぁまぁの水準ではないだろうか


F1.4(開放),  sony A7(S.Shiojima): ピント部間際の前方でグルグルボケを観測できる。像面を曲げて背後のボケを綺麗に見せる設計のようだ




F4, sony A7Rii(WB:晴天) 発色傾向は同社のF1.8とは異なりクールトーンな印象をうける。ここから更に深く絞ると、ボケが少し硬くザワザワとしはじめる

F1.4(開放), sony A7RII(WB:晴天)続いて開放でのポートレート。素晴らしい。肌の質感表現には絶妙な柔らかさがあり、一方でコントラストやヌケの良さは十分なレベルを維持している。ボケもなかなか綺麗。このレンズは落としどころが見事だ!




F1.4(開放), sony A7RII(WB:晴天) 開放F1.4でここまで写るとは思っていなかったので、正直なところ非常に驚いた。ただし、逆光には弱く、開放からF2までの絞りでは、このような円弧状のハレーションが出る。これが鏡胴内の光の反射であることが明らかにされ、対策として1970年代の後期モデルからは後群のコーティングが見直されている。ちなみに、本レンズは改良前の前期モデルである



2017/06/13

illumina Opt. illuminar (試作品) 25mm F1.4(C-mount) Rev.2


イルミナーをAPS-C機で試す
illumina opt. illuminar ペリドット(試作品) 25mm F1.4 x fujifijm x-pro1
「宝石レンズ」の異名を持つイルミナー(illuminar)は、内部に埋め込まれた「宝石」の輝きを写真に活かす、全く新しい発想から生み出されたレンズです。宝石を通り抜け乱反射する光からは幻覚にも似た素晴らしい写真効果が得られるため、カメラ女子を中心に今にもブレークしそうな兆候が出始めています。本ブログでは昨年10月にレンズの試作品を手に入れ記事として取り上げましたが[1]、ここ最近になってデジカメWatchの連載記事「デジカメドレスアップ主義(澤村徹さん執筆)」にも取り上げられ、注目度はますます上昇しています[2]。今回のブログエントリーではAPS-Cセンサーを搭載したミラーレス機でのイルミナーの使い方と実写結果について、まとめることにしました。

供給元のイルミナオプトはレンズを使用するカメラとして、オリンパスやパナソニックなどのマイクロフォーサーズ機を推奨しています[3]。マイクロフォーサイズ機で使用した場合、写真の四隅が暗くなる「周辺光量落ち」のバランスが絶妙で、とても印象的な写真が得られるという理由からです。一方、一回り大きなAPS-Cサイズのセンサーを搭載したカメラでは光量落ちが過度になり、四隅がトンネル状に切り取られ、完全なダークコーナー(暗角)になってしまいます。しかし、この問題を回避する方法がありました。FUJIFILMやEOS Mシリーズなど一部のAPS-C機ではカメラの設定メニューで写真のアスペクト比を変え、画像の四隅を切り落とすことができます。たとえばアスペクト比を1:1に変えてやれば写真の対角線長は22mmとなり、マイクロフォーサーズセンサーの対角線長21.6mmとほぼ同等なので、問題なく使用できるわけです。ただし、周辺部光量落ちの様子には若干の差異が生じるはずですから、実写による検証は不可欠です。アスペクト比1:1での撮影結果についてはイルミナオプトにもデータがなく、是非とも検証してほしいそうです。

今回の記事ではFUJIFILMのAPS-C機X-PRO1をアスペクト比1:1の設定で用いて、イルミナー(ペリドット)とカメラの相性をチェックしてみました。カメラへの装着にはCマウントレンズ用のアダプター(C-FX アダプター)を介しています。

参考文献・資料
[1] M42 MOUNT SPIRAL: 2016.10.25ブログエントリー
[2] デジカメWatch連載記事「デジカメドレスアップ主義(澤村徹さん執筆)」:フレアが弾ける宝石レンズ
[3] illumina opt. illuminar lens公式ページ

F2.8, FUJIFLM X-Pro1(WB:蛍光灯1, アスペクト比1:1) イルミナー(ペリドット)では波紋状の乱反射が発生する。イルミナー(アメジスト/ブルートパーズ)では見られなかった効果だ


F2.8, FUJIFILM X-PRO1(AWB,  アスペクト比1:1) 周辺光量落ちの様子はマイクロフォーサーズ機での使用時ほど絶妙ではないものの、悪くないレベルだ

F1.4(開放), FUJIFILM X-PRO1(AWB, アスペクト比1:1) 蛍光灯の光に反応し、宝石色(緑色)に「色被り」を起こしている

FUJIFILM X-PRO1(AWB, アスペクト比1:1) イルミナー(ペリドット)は乱反射が強めに出るのが特徴で、このような波動状の発行体が出せる

F1.4(開放), FUJIFILM X-PRO1(AWB, アスペクト比1:1) ペリドット凄し!
F1.4(開放), FUJIFILM X-PRO1(AWB, アスペクト比1:1) フレアは四隅にモスグリーンのような色で発生する
上の写真作例から明らかなように、APS-C機でもイルミナーを充分に活用できることがわかります。アスペクト比を1:1に変更することでローライフレックスやハッセルブラッドなど大昔の中判カメラで撮ったものと同じ真四角の写真になっています。この場合、縦も横もありませんので人により好き嫌いがハッキリと分かれるのではないかと思われます。私は勿論、真四角の写真も大好きです。インスタグラムとの相性はとてもよいでしょう。

イルミナーは2017年6月1日の正式版の発表とともにホームページが開設され、現在は6月20日の発売にむけ準備が進められているそうです[3]。鏡胴のバリエーションはシルバーとブラックの2種で、購入者はホームページ上の選択メニューでアメジスト、ブルートパーズ、ペリドットの3種類の天然石のいずれかを選択し、イルミナオプトに改造依頼を申し込みます。価格は1本19800円(税抜き)です。本記事を書く段階では製品版がありませんでしたので、撮影テストには試作品を借用しました。

2017/06/09

Old Lens Photo School Photo Exhibition vol.3 2017

 
今年も原宿のデザインフェスタでオールドレンズ写真学校のグループ展が開催され、私も出展しました。3月に伊豆大島で撮影した下の写真です。次は10月か11月との噂。沢山の方にご来場いただき、ありがとうございました。たのしかったです。
 



イベントもやってました。詳しくはこちら




2017/05/17

Petri Camera Co. High-Speed Petri part 3: KURIBAYASHI C.C. Petri Orikkor 50mm F2(M42 mount)


ペトリカメラの高速標準レンズ part 3
ペトリブランド初の一眼レフ用レンズ
KURIBAYASHI C.C. Petri Orikkor 50mm F2(M42 mount)
ペトリの一眼レフ用レンズの特徴はシャープな開放描写と独特な背後のボケ味であることを繰り返し伝えてきたが、今回はこの描写傾向のルーツを求めオリコール(Orikkor) 50mm F2の前期型を取り上げることにした。オリコールはペトリカメラが栗林写真機製作所時代の1959年に世に送り出した同社では初となる一眼レフカメラのペトリペンタ(Petri Penta)に搭載された交換用レンズである。これから一眼レフの分野に参入しようと意気込む同社が知力を尽くして開発し、後の1960年代に高い評価を得るペトリブランドの標準レンズ群を生み出す礎となった。レンズの設計構成は独特で、ガウスタイプの変形であることは間違いないが、後群に3枚のレンズをはり合わせた独特なレンズユニットを持ち、4群7枚の構成になっている(下図)。このレンズユニットは一眼レフ用オリコールの初期型のみに採用されたもので、バックフォーカスを確保しながら50mmの標準画角を達成する役割があったと伝えられている[文献1-2]。ただし、1961年発売のPetri Penta V2用に供給されたOrikkor 50mm F2(後期型)とこれ以降の後継モデルではオーソドックスなガウスタイプ(4群6枚)の構成に戻っている[文献3]。
レンズを使ってみたところ、予想に反して開放ではピント部に絶妙な柔らかさが漂い、人物のポートレート撮影で力を発揮できる繊細な質感表現のレンズであることがわかった。一方、ペトリならではの絵画のようなボケ味はこの頃のレンズから既に備わっており、過剰気味の収差補正と適度な残存収差による独特な味付けが、このレンズにおける大きな魅力となっている。戦後のメイヤーのレンズにもどこか通じる味付けではないだろうか。


Kuribayashi C.C. Petri Orikkor 50mm F2: 7 elements in 4 groups(文献[1,4]からのトレーススケッチ)
参考文献・資料
[1]写真工業 7月号(1959年)写真工業出版社
[2]Petri@wiki 「ペトリ一眼レフ交換レンズの系譜 標準レンズ編」
[3]Petri Penta V2 取扱説明書; PETRI PENTA V2 Instruction Book(英語);
[4]Petri Penta Instruction Book, P15
Kuribayashi C.C. Petri Orikkor 50mm F2(前期型): フィルター径 49mm, 重量(実測) 180g, 絞り羽 10枚構成, 絞り F2-F22プリセット式, 最短撮影距離 約0.5m(1.75 feet弱), 設計構成 4群7枚変形ガウス型,  M42マウント, Petri Penta用の標準レンズとして供給された。なお、レンズのガラス表面には同社が独自にコンビネーション・コーティング(C.C)と呼んでいるシングルコーティングが蒸着されている。また同レンズの初期ロットにはC.Cとは別のAmber-magenta combination Coating(A.C)が蒸着されている場合もある。C.Cではレンズエレメントごとにアンバー系とマゼンダ系のコーティングが複合的に用いられているが、A.Cでは全てのエレメントがアンバー系のコーティングとなっている[Thanks to Rikiya Kawada]



 ★入手の経緯
ネットオークション(ヤフオク)での相場は5000円程度とペトリのF2級レンズとしては高めの値段で取引されている。マウントがM42なので使えるカメラが多く、設計構成が特殊なうえ、流通量もペトリのレンズにしては少な目だからであろう。今回のレンズは知人からの借用品である。硝子に大きな問題はなく、少し傷がある程度で実用十分のコンディションであった。

撮影テスト
これまで本ブログの特集記事で紹介した2つのモデル(55mm F1.8や55mm F2)とは開放での描写傾向が若干異なることがわかった。近接撮影時は開放からシャープであるものの、遠方撮影時になるとピント部に絶妙な柔らかさが漂う。肌の質感表現は素晴らしく、ポートレート撮影にも充分に対応できる繊細かつ上品な味付けといえる。絞ればもちろんシャープでヌケの良い描写となる。背後のボケはいかにもペトリらしく、開放付近では線描写が激しくバラけながらフレアを纏い、輪郭をとどめながら質感表現のみを潰したような独特なボケ味が、絵画のような背景描写をつくり出している。グルグルボケや放射ボケが目立つことはない。2線ボケもここまで過度だと見事としか言いようがない。この味付けは栗林時代に既に確立していたのである。

F8, sony A7(WB: 晴天): 過剰補正傾向の強いレンズなので、ある程度の近接撮影にも画質的に耐えてくれる
F2(開放), sony A7RII(WB:曇天)  迫力のあるボケ味はやはりペトリのレンズならではのもの
F2(開放), sony A7RII(WB:曇天) 絵画と写真の融合・・・全部写真です
F2(開放), sony A7(AWB):近接撮影の場合は開放からシャープに写る

F4, sony A7(WB: 晴天):  ポートレート域はもとより、近接撮影でも依然としてボケ味が硬く、独特の味付けになるのは、ペトリレンズならではの特徴といえるだろう。凄い!
F2(開放), sony A7(WB:曇天):ポートレートになるとピント部の描写傾向は柔らかく、絶妙な質感表現となる
F4, sony A7(WB:曇天):絞ったときの引き画。スッキリとヌケが良く、シャープネスな描写だ

2017/04/30

PETRI CAMERA Co. High-speed Petri part 2: Petri 55mm F2




ペトリのレンズが気になりはじめたのは一人の写真家が2年前のある日、フェイスブック版MFlensesに投稿した一枚の写真を見てからだ。それは、新緑を背景に一列に並んだティーカップを撮影した何でもない構図の写真であったのだが、今まで見たこともない独特なボケ味に度肝を抜かれ、思わずシェアしてしまったのを今でも覚えている。

ペトリカメラの高速標準レンズ part 2
線描写のバラけっぷりが
背景を絵画に変える
PETRI CAMERA Co., Petri Automatic 55mm F2 and C.C Auto 55mm F2 
ペトリカメラが一眼レフカメラ用として供給した最初の高速標準レンズは栗林写真機製作所時代のオリコール(Kuribayashi Orikkor) 50mm F2で、1959年発売のペトリペンタ(Petri Penta)に搭載する交換レンズとして登場した[0]。1960年代に入るとブランド名はオリコールからペトリ(Petri)に改称され、それまで焦点距離が50mmだった同社の標準レンズは、この頃から55mmで作られるようになる。カメラの方はペトリペンタV(1961年発売)、V3(1964年発売)、V6(1965年発売)、ペトリFT (1967年発売)など新製品の発売が相次ぎ、これに合わせてレンズのほうも鏡胴のデザインや光学設計が短い期間に何度もマイナーチェンジされた[1]。Petriシリーズの第2回はペトリペンタV用に供給されたPetri Automatic 55mm F2(上写真・右)、ペトリV6用に供給されたPetri C.C Auto 55mm F2(上写真・中央)、ペトリV6II用に供給されたPetri C.C Auto 55mm F2(上写真・左)の3本を取り上げたい。
レンズ構成はいずれも典型的な準対称ダブルガウス型で(下図)、前回の記事で取り上げた上位モデルの55mm F1.8と同一の光学系を使い、絞りの動きを制限したり、内部に絞り冠を設置するなどリミッターを設けることで、口径比をF2に制限している[1]。描写傾向も基本的には上位のモデルと同じで、力強く描かれた絵画のようなボケ味とシャープな開放描写がこのモデルの大きな魅力となっている。
Petri Penta V2 取り扱い説明書からのトレーススケッチした55mm F2(旧型)の構成図(見取り図)
ペトリの55mm f1.8にはペトリフレックス7に供給された旧設計のPetri Automatic 55mm f1.8(通称「旧型」)と、ペトリV6の登場から供給された新設計のPetri C.C auto 55mm f1.8(通称「新型」)があり[1]、今回取り上げるPetri 55mm F2は同社がこれらの口径比をF2に制限し廉価モデルとして発売したものである。私が入手した3本の個体のうち2本(AutomaticとシルバーのC.C auto) は旧型、残る1本(ブラックのC.C Auto)は新型の設計をベースにしていることを、レンズ面における光の反射パターンから同定している。
3本の中で最も古いモデルのPetri Automatic 55mm f2は絞りが全開にならないよう動きに制限を加えることで口径比をF2にしており、オート時にはいったん絞り羽が見えなくなりF1.8のモデルと同じ口径比となるものの、カメラのシャッターが降りて絞り制御レバーが押し込まれると、絞り羽が僅かに顔をだし、F2相当に絞り込まれる仕組みになっている。マウントアダプター等でデジカメに搭載する場合には、自動絞りレバーは用いないので、必要に応じてスイッチをオートにすればリミッターは解除され、高速なF1.8での撮影が可能になる。これは、ある種のブーストスイッチともいえるし、妄想を広げるなら(やや見掛け倒しではあるが)「過剰補正/完全補正切り替えスイッチ」ともとれる。このスイッチをオンにして口径比をF1.8にすると若干明るくなるものの、背後のボケが硬くゴワゴワと力んだ描写となり、オフにすると若干絞るので少し暗くはなるが、ボケはより素直になり、解像力やコントラストが若干向上するというわけである。ただし、実写テストによるF2とF1.8の比較では、こうした違いを見出すことはできず、両モデルの描写は極めてよく似ていた・・・(空騒ぎでしたスミマセン)。
C.C auto 55mm F2についてはレンズの内部に絞り冠が設置され、口径比がF2に制限されているので、残念ながら上記のように手動でブーストさせることはできない。
 
[0]「オールドレンズとシネレンズで遊ぶ」 詳しい解説があり、レンズの特徴がよくわかる写真も掲載されている
[1] Petri@Wikiの特集記事「ペトリ一眼レフ交換レンズの系譜 標準レンズ編
[2] Petri Penta V2 Instruction Book
[3] Petri@Wikiの特集記事:c.c Auto 55mm f1.8
 
本当に同一設計なのか?
F2とF1.8が同一の光学系であるという仮説に対する確かな証拠は今のところペトリ@wikiにも提示されていない。自分もF2の新旧各モデルのガラスに光を当て、各レンズエレメントからの光の反射を観察してみたが、光の反射パターンはF1.8の新旧それぞれのモデルのパターンと見分けのつかないレベルまでよく似ており、仮説はホントのように思える。ちなみに、新型と旧型の反射パターンは大きく異なるため、これらの分別は容易だ。この仮説の核心に迫るには、やはり光学系をバラすしかない。今回は旧型のAutomatic F1.8とAutomatic F2を分解し、ノギスで各レンズエレメントの大きさや厚みをチェックすることにした。結論から先に述べると、両モデルに差は見られなかったので、光学系は同一であるという判断に至った。
左はPetri Automatic 55mm F2(S/N: 170304) で、右はPetri Automatic 55mm F1.8(S/N: 91986)。両レンズとも設計は「旧型」である



両モデルの前玉の直径は34.94mmで同一。厚みにも差はなかった





玉を抑えるトリムリング(カニ目リング)の内径には明らかな差があり、F1.8のモデル(右)が内径33.54mmであるのに対し、F2のモデル(左)は内径31.49mmと一回り狭い。上の写真からも明らかに左の方がリングの幅が広いが、外径は同じなので、そのぶん内径が狭いことが見てわかる


ノギスによる計測対象は前玉の直径以外にも、前玉の厚み、前群全体の厚み、後群全体の厚み、後玉の直径、前・後群の絞り側のエレメントの直径、絞り全開時における絞り周辺部の鏡胴内径など多岐にわたるが、全ての点検項目で両レンズのスケールが一致した。同一光学系であるという判断に疑いの余地はなく、ペトリ@wikiに掲示されている情報をコンファームする結果となった。

入手の経緯
Petri Automatic 55mm F2 (S/N: 170304)は2017年3月にヤフオクを介して兵庫県の古物商から購入した。オークションは500円の開始価格のまま誰も入札しなかったので、この値段で自分のものとなった。商品の記載は「中古品につき外観に傷・汚れがある。ジャンク品なので返金は不可」とのことで、ガラスの状態には何も触れていないので博打的に手を出すことにした。届いたレンズには前玉の裏に汚れがあったので分解し清掃したところ綺麗になった。分解も慣れたものだ。

Petri Automatic 55mm f2(S/N: 170304) Petri Penta V(1960年発売)用、およびPetri Penta V2(1961年発売)用, 絞り F2-F16, 絞りの開閉を制限し口径比をF2としている,最短撮影距離 0.6m, 重量(実測) 205g, フィルター径 52mm, 設計構成 4群6枚準対称ガウス型, Petriブリーチロックマウント, 光学系はPetri Automatic 55mm F1.8(通称「旧型」富田良三氏による設計[3])と同一である可能性が高い



続くPetri C.C Auto 55mm F2(S/N: 203343)は2013年2月にヤフオクを介してカメラ(PETRI U VI)付きのものを1000円で落札した。カメラの方はシャッターが壊れミラーも脱落しておりジャンクとの扱いであったが、レンズの状態については何も触れていなかったので、やはり博打にうって出ることにした。ハズレくじを引くと分解清掃をするという趣味の悪い罰ゲームであるが、コンディションの良い個体が届いた。シルバーカラーは少し珍しい。カメラの方はマウント部を取り出し、アダプターをつくるための材料にした。 
Petri C.C Auto 55mm F2 (S/N: 203343) Petri Penta V6前期型(1965年発売)用, フィルター径 52mm, 設計構成 4群6枚準対称ガウス型, 絞り F2-F16,  最短撮影距離 0.6m, Petriブリーチロックマウント, 光学系はPetri Automatic 55mm F1.8(通称「旧型」富田良三氏による設計[3])と同一である可能性が高い
最後の1本Petri C.C Auto 55mm F1.8(S/N: 248448)は2017年3月にヤフオクを介して1本目のレンズと同じ兵庫県の古物商から購入した。オークションの記載は「中古品につき外観に傷・汚れがある。ジャンク品なので返金は不可」とのこと。500円の開始価格のまま誰も入札せずに自分のものとなった。届いたレンズには前玉の裏に汚れがあったが、分解し清掃したところ綺麗になった。分解・清掃は慣れたものだが、こう毎度毎度だとかったるくなる。

Petri C.C Auto 55mm F2(S/N: 248448) Petri V6II用,  フィルター径 52mm, 設計構成 4群6枚準対称ガウス型, 絞り F2-F16, 最短撮影距離 0.6m, Petriブリーチロックマウント, 光学系はPetri C.C 55mm F1.8(通称「新型」島田邦夫氏による設計[3])と同一である可能性が高い



撮影テスト
描写に定評のある上位モデル(F1.8)と同じ設計なので、本モデルも高性能であると考えて間違いはない。
ピント部中央は開放からとてもシャープなうえ解像力も十分で、安いのに感心する写りだ。背後のボケには独特の々しさがあり、2線ボケを超越した線描写のバラけっぷりが不思議に調和した旋律を奏で、ハイライト部を覆うフレアと相まって、力強く描かれた絵画のようなボケ味を作り出している。前ボケは柔らかく綺麗に拡散しており、グルグルボケや放射ボケが目立つことはない。中央のシャープネスは新旧両モデルでほぼ互角の性能であったが、四隅では旧型よりも新型の方がフレア量が少なく若干シャープな像が得られた。発色は新型の方がトリウムガラスの影響からか温調方向にコケる傾向がみられた。
当初は口径比をF2に制限したことで収差設計がいくらか過剰補正から完全補正にシフトしていると予想したが、使ってみた印象では依然として過剰補正の特徴を強く残しており、明るさこそやや異なるものの、ピント部のシャープネスやフレア量、ボケ味などにF1.8のモデルとの差を見出すことはできなかった。
F2(開放), Petri C.C Auto 55mm F2 (旧型 S/N: 203343)+ sony A7(WB:晴天) 


F2.8, Petri Automatic 55mm f2(旧型 S/N: 170304) + sony A7(WB: 日陰)




F2(開放), Petri C.C Auto 55mm F2 (旧型 S/N: 203343)+sony A7(WB:晴天): 背景が絵画にしか見えない(笑)。知人に貸したブロニカ。ペッツバールをマウントして、楽しそうにつかっている


F2(開放), , Petri C.C Auto 55mm F2 (新型S/N: 248448)+ sony A7(AWB) 開放からスッキリとヌケがよい。シャープネス、コントラストは十分
F2(開放), Petri C.C Auto 55mm F2(新型 S/N: 248448)+ sony A7(AWB) 背後のボケは非常に硬く、輪郭を保ちながら質感を潰したような面白いボケ味になっている
F2(開放), Petri C.C Auto 55mm F2 (旧型 S/N: 203343)+sony A7(WB:晴天) これだけ寄っても、平気によく写る。接写に強いレンズだ

F2(開放), Petri C.C Auto 55mm F2(新型 S/N: 248448)+ sony A7(AWB)  中心解像力は充分だ

F2(開放), Petri C.C Auto 55mm F2(新型 S/N: 248448)+ sony A7(AWB) 
F2(開放), Petri C.C Auto 55mm F2 (旧型 S/N: 203343)+ sony A7(WB:晴天)