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2022/07/01

Auto MIRANDA /AUTO MIRANDA E 50mm F1.4 and AUTO MIRANDA EC 50mm F1.4 :ペンタレフカメラのパイオニア、ミランダの交換レンズ群 part 4


ぺンタレフカメラのパイオニア

ミランダの交換レンズ群 part 4

ミランダのハイスピード・スタンダード

AUTO Miranda E 50mm F1.4 ( 2nd Generation ) 

AUTO Miranda EC 50mm F1.4 ( 3rd Generation )

1966年にAUTO MIRANDA 50mm F1.4(第1世代・初期型)を豪華な8枚構成で製品化したミランダカメラですが、1972年に同社が発売した一眼レフカメラのSENSOREX IIとSENSOREX EEでは新設計の後継製品(第2世代)を投入します[1,2A-2C]。第2世代での変更箇所は鏡胴がやや太くなりフィルターのネジ径が46mmから52mm変更されている点と、レンズ設計が同クラスの標準レンズとしては一般的な5群7枚構成に変更された点です(下図を参照)。8枚構成から7枚構成への設計変更は製造コストを削減し利益率を引き上げるためと思われがちですが、そうではありません。2つのレンズを使い画質を比べてみると後継製品には明らかに改良が見られます。初期型の設計構成(8枚玉)には長所・短所がそれぞれありますが、それらを差し引いても総合的なアドバンテージはあまり大きくはないと判断されたのでしょう。8枚玉は補正パラメータが多いことや各屈折面の曲率を緩めることができるなど長所もあり中心解像力は良好でしたが、ペッツバール和が大きく、高価な新種ガラスを用いても非点収差を十分に抑える事ができませんでした[4]。初期型では背後に回転ボケが顕著にみられることがありますし、鏡胴が細長い分だけ四隅の光量落ちがそれなりに目立ちました。一方で1枚少ない7枚構成でも合理的な設計を行えば、諸収差を十分に補正することができたのです[5]。8枚玉から7枚玉への変遷はミランダカメラのレンズ設計技術の成熟を意味しているのでしょう。ちなみに同時代のMinoltaやKonicaの同クラスのモデルは7枚構成から6枚構成へと変更されています。これらのレンズを使ってみればわかることですが、6枚構成の後継モデルでは明らかなフレアの増大がみられます。合理性の追求というよりはコストの削減を目的とした設計変更であったのでしょう。もちろん、この種の柔らかい描写がオールドレンズフリークには大歓迎である事は間違いありません。

ミランダのレンズはどんなエンジニアがどんな理念で設計していたのでしょう。日本語や英語の文献を読み漁ってみたものの、この部分に関して踏み込むような記事が全く見当たりません。AUTO MIRANDA EC 50mm F1.4はPETRIカメラで55m F1.4や21mm F4, 55mm F1.8(新型)などのレンズ設計を手掛けミランダカメラに移籍してきた島田邦夫氏による設計であることがわかっています[12]。カメラの情報は少しあるのですがレンズについては情報が僅かです。ミランダカメラは倒産から46年が経ちます。関係者との連絡が途絶えてしまう前に、社内の事情やエンジニアのエピソードがもっと世に出てくることを願っています。また、このブログがそうした役割を果たせるのであれば、いつでも大歓迎です。

 

Auto MIRANDA 50mm F1.4(2nd Gen.)構成図:文献[2B]からのトレーススケッチ(見取り図)です。構成はF1.4クラスの高速レンズの典型である5群7枚(ガウス発展型)









 

レンズの相場

第2世代(タイプE)のeBayでの値段は100ドルから150ドル程度(送料は別)で、第3世代のタイプECはこれよりも若干安い80ドルから100ドル程度でしょう。日本国内でのレンズの流通は海外よりも少な目なのですが、それにも関わらずレンズの値段は日本国内で買う方が確実に安いです。裏技としてカメラとセットで買うとレンズ単体で買うよりも安く入手できることがあります。カメラが不要なら売ってしまえばよいわけです。ただし、レンズ単体て購入する場合よりも博打性が高いことは覚悟しなければなりません。コンディションの悪いレンズが来てしまった場合に自分でガラス等のメンテナンスができる人ならばよいとおもいます。

第2世代の2本はeBayにて米国のレンズセラーから購入しました。両方とも状態の良い個体でした。2本ともレンズ単体で110ドル前後でした。第3世代のMIRANDA ECはブロガーの伊藤浩一さんにお借りしました。いつもありがとうございます。

Auto MIRANDA 50mm F1.4(2nd Generation): フィルター径 52mm, 最短撮影距離 0.43m, 絞り羽 6枚構成, 絞り値 F1.4-F16, 設計構成 5群7枚(ガウスタイプからの発展型), 重量(実測)315g, S/N: 28XXXXX 

Auto MIRANDA E 50mm F1.4(2nd Generation): フィルター径 52mm, 最短撮影距離 0.43m, 絞り羽 6枚構成, 絞り値 F1.4-F16, 設計構成 5群7枚(ガウスタイプからの発展型), 重量(実測)340g  S/N: 139XXXX


Auto MIRANDA EC 50mm F1.4(3rd Generation): フィルター径 49mm,最短撮影距離 0.43m, 絞り羽 6枚構成, 絞り値 F1.4-F16, 設計構成 5群7枚(ガウスタイプからの発展型), 重量(実測)275g, S/N: 256XXXX, フィルター枠の内側に振出式の内蔵フードが隠されています




















参考文献・資料等

[1] MIRANDA研究会

[2A] MIRANDA SENSOMAT manual (英語版) :構成図引用元

[2B] MIRANDA SENSOREX II Instructions (英語版)

[2C] Miranda SENSOREX EE Instructions (英語版)

[3] Miranda dx-3 Instructions (英語版)

[4] 「レンズ設計の全て」辻定彦著 電波新聞社(第一版)P96頁 2006年

[5] ニッコール千夜一夜物語 第七十七夜: Nikkor-S 50mm F1.4

[6] カメラ毎日 別冊「レンズ白書」1969年

[7] カメラ毎日 別冊 カメラ・レンズ白書 1971年 : 寒冷色

[8] 「幻のカメラを追って」白井達男著 現代カメラ新書

[9] クラシックカメラ専科(1982年) 「ミランダカメラのすべてとその歴史」 日比孝著

[10]クラシックカメラ専科 (2004年)「ミランダの系譜」

[11]カメラスタイル13:今語る初期ミランダカメラ開発秘話:小さな町工場が踏み出した大きな一歩:ミランダを創った男たち

[12]ペトリカメラ元社員へのインタビュー(2013年) 2chペトリスレ リバースアダプター氏

 

撮影テスト

第1世代(初期型)に比べ、第2世代と第3世代には画質における改良点がみられ、よりバランスを重視した画質設計になっています。非点収差が無理なく補正できるようになり、背後の回転ボケ(グルグルボケ)はほぼ見られなくなりました。また、光学系が短くなった分だけ写真の四隅にみられた光量落ちや口径食が目立たなくなっています。第1世代のモデルが課題としていた逆光耐性が改善しゴーストが発生しづらくなるとともに、コントラストも良くなり、逆光時でも発色がより鮮やかになっています。中心部の解像力は可もなく不可もなく平凡で、このクラスとしては平均的です。開放で遠方を撮影するとピント部をフレアが覆い、輪郭部に滲みが生じます。近接撮影とポートレート撮影時では開放でもスッキリとした描写で、コントラストやシャープネスはこのクラスのレンズとしては良好です。デジタルカメラで用いる場合には第2世代に比べ第3世代の方が軸上色収差が目立ちます。


AUTO MIRANDA 1.4/50(第2世代) x SONY A7R2

2nd GEN @ F1.4(開放) sony A7R2(WB:⛅) 背後のボケがグルグルと回転しないのは初期型からの改善点です

2nd GEN @ F1.4(開放) SONY A7R2(WB:⛅) 開放でも中心部の解像感は、なかなかのものです
 

AUTO MIRANDA E 1.4/50(第2世代) x SONY A7R2

続いて第2世代のEタイプです。設計はnon-Eタイプと同じなので描写性能に差はありません。モデルさんは白川うみさんです。いつもありがとうございます。

2nd GEN @ F1.4(開放) SONY A7R2(WB:⛅)コントラスとは良好で、開放からスッキリとヌケのよい描写です










2nd GEN @F1.4(開放) SONY A7R2(WB:⛅)初期型に比べて開放での周辺光量落ちが、だいぶ改善されています
2nd GEN @F1.4(開放) SONY A7R2(WB:⛅)

AUTO MIRANDA EC 1.4/50(第3世代) x SONY A7R2

 
F2.8 SONY A7R2(WB: 日陰,  Cropped to 16:9 ratio) 絞るとキリリと高コントラストだが、絞りを開けると下のように



F1.4(開放) SONY A7R2(WB: 日陰) 夏らしいぼんやりした絵を狙い、開放にて前ボケのフレアを生かしました。絵画風な仕上がりを楽しむことができます





F1.4(開放) SONY A7R2 (WB: 日陰)薄いフレアが覆いボンヤリと写りで、雰囲気があります

F8 SONY A7R2(WB:日陰)もちろん絞ればカッチリとフツーによく写ります

F1.4(開放) SONY A7R2(WB:日光)開放の柔らかい雰囲気が好きです







F8 SONY A7R2(WB:日陰)



















F5.6  SONY A7R2(WB:日陰)


























































 
 
第2世代(Type E)と第3世代(Type EC)の描写性能の比較
 
第2世代(TYPE E)と第3世代(TYPE EC)は光学的に異なる設計ですが、様々なシーンでの比較にも関わらず基本性能(シャープネスや解像力)に差は見られませんでした。どちらのレンズも被写体の背後に回転ボケは起こらず、四隅までボケは安定しています。開放ではどちらのレンズもピント部を微かなフレアが覆い少し柔らかい描写となり、四隅には光量落ちがみられますが、いずれもF1.4クラスのレンズとしては平均的な性能です。発色の再現性に癖はありません。強いて言えば第2世代の方が微かに温調、第3世代の方が軸上色収差が目立ちました。また、第3世代の方が前ボケが大きいようなので、球面収差は第2世代よりも、より過剰補整に設定されているように思えます。


ひとつ前の写真の赤枠部を100%でクロップしたもの。ピントは手すりのあたりです。左が第2世代で右が第3世代。第3世代の方が軸上色収差が目立ちます。また、前ボケが大きいので、球面収差はより過剰補正のようです。


ピントの位置はパンダの左目です。この距離では両レンズの描写の違いが全くわかりません。


2020/05/03

Ricoh XR RIKENON 1.7/50 vs Petri EE Auto CC PETRI 1.7/55



0.1のアドバンテージを巡りチキンレースを繰り広げた
日本の中堅光学メーカー  part 1(1回戦A組)
XR RIKENON vs C.C PETRI
PETRI CAMERA(ペトリカメラ)のC.C Petri 55mm F1.7(シーシー・ペトリ)は評価の高かったC.C Auto 55mm F1.8の後継モデルとして1974年に登場し、ペトリカメラが倒産する1977年までの会社終息期に、同社の一眼レフカメラFTE(1973年発売)とFA-1(1975年発売)に搭載する交換レンズとして市場供給されました。C.Cとはコンビネーション・コーティング(マルチではなくシングルコーティング)の略です。この頃の日本の中小メーカーは市場でのシェアを獲得するため、他社よりも一歩抜き出たスペックの製品を供給することに固執しました。今回紹介するレンズもメーカー各社が主軸レンズの口径比をF1.8からF1.7にシフトさせようとする潮流の中で生み出されました。レンズ構成はF1.7のレンズとしては珍しい4群6枚です。主流が5群6枚であることを考えると、やや無理を押し通した過剰補正頼みの設計が本レンズの特徴と言えます。
 
RICOH(リコー)社はRIKENON(リケノン)のブランド名でレンズを供給していました。ただし、同社にはレンズの製造工場がなかったため、自社で製造していたわけではなく、RIKENONブランドは広角から望遠までレンズの生産を他社に委託する、いわゆるOEM製品でした。今回紹介するXR RIKENON 50mm F1.7もやはりOEM製品ですが、どこから供給を受けたレンズなのか、確かな情報はありません。レンズはRICOH社が1977年に発売した一眼レフカメラのXR-1(Pentax Kマウント採用)に搭載する交換レンズとして登場しました。カメラの方は発売当時にグッドデザイン賞を受賞しています。
RIKENONブランドは複数のメーカーによる寄せ集めで成り立つ、言わばOEM軍団でしたが、同ブランドには癖玉らしい癖玉がありません。RICOH社にはレンズの性能に対するそれなりに厳しい自社基準があったものと思われます。今回のレンズについても高性能な予感がします。レンズの構成図は入手できませんでしたが、設計は国内外のF1.7のレンズに多く採用された拡張型ガウスタイプ(5群6枚構成)で、前群の貼り合わせを外し輪帯球面収差の補正を強化することで、6枚のレンズ構成のままF1.7の明るさと一定水準の描写性能を実現しています。RICOH社のレンズの中では同じ時期に供給されたXR RIKENON 50mm F2が「和製ズミクロン」などと呼ばれもてはやされましたが、これに比べれば今回のレンズはやや地味な存在です。






 
レンズの相場
両レンズとも中古市場での相場はとても安く、流通量も安定しています。XR RIKENONの場合にはネットオークションで3000円から5000円程度の値段で手に入れることができます。私はヤフオクで美品との触れ込みで出品されていた個体を5000円で落札しました。届いたレンズは未使用に近い新品同様のコンディションで、純正ケースと純正の前後キャップがついていました。C.C PETRIの方はレンズのコンディションに気をつけなくてはいけません。PETRIのレンズは市場に流通している個体の大半でレンズ内にカビが発生しており、後玉にクモリのある個体も多くあります。組み立て時にクリーンルームを使用していなかったのかもしれません。ヤフオクなどのネットオークションではジャンクとの触れ込みで1500円程度で手に入れることができますが、多くはメンテナンスされていないコンディションの厳しい個体です。状態の良いものを探すには、多少高くても業者などで一度オーバーホールされているものを買い求める事をおすすめします。今回の個体はメルカリにカメラとセット出品されていたものを2800円で購入しました。やはりカビ入りでしたので、レンズの評価時にはオーバーホールした状態の良い個体を使用しています。

撮影テストC.C PETRI 55mm F1.7
開放ではモヤモヤとしたフレアがピント部を覆い、ハイライト部の周りがよく滲むなど、かなり柔らかい描写です。遠方撮影時にはややボンヤリすることもあり、シャープネスは低下気味でトーンも軽めですが、濁りはなく、コントラストや発色は意外にも悪くない水準です。解像力は同社のF1.8と同等の良好なレベルで、柔らかさのなかに緻密さを宿す線の細い写りとなっています。絞ると急にヌケが良くなりシャープネスとコントラストが向上、絞りの良く効く過剰補正型レンズの典型です。背後のボケにはペトリならではのザワザワとした硬さがあり、形を留めながら質感のみを潰したような、絵画のようなボケ味が楽しめます。グルグルボケや2線ボケが目立つことはありません。4群6枚の設計構成のまま口径比F1.7を成立させるため、大きく膨らむ輪帯球面収差を強い過剰補正で抑え込んでおり、その反動で背後のボケ味が硬くザワザワとした性質になっています。また、設計にやや無理があったのか、開放ではピント部もある程度のフレアを許容した画作りになっています。柔らかい描写傾向を求める方には、またとないレンズだと思います。ガウス型レンズ成熟期の1970年代にこんな趣味性の高いレンズを出したペトリカメラには、何か別の狙いがあったのでしょうか。
 
C.C PETRI@F1.7(開放) + sony A7R2(WB: 日陰) 開放ではフレアが多めにみられ、ソフトな描写傾向になります
C.C PETRI @ F1.7(開放) + sony A7R2(WB: 日光) トーンはなだらかで軟調。発色はこれだけのフレア量にしては良い印象です
 
撮影テストXR RIKENON 50mm F1.7
続いてXR RIKENONの写真を見てみましょう。開放では僅かにフレアの出るソフトな描写傾向ですが、これはF1.7レンズの多くに見られる特徴です。ただし、フレア量は少なく、そのぶんコントラストは良好で、シャドー部にも締りがあります。ハイライト部の周りを拡大しても滲みは殆どみられません。背後のボケはC.C PETRIほど硬くならず、ごく平均的な柔らかさです。こちらに両レンズの背後のボケを比較した写真を提示しておきます。1段絞った時のスッキリとしたクリアな描写や鮮やかな発色は素晴らしいと思います。口径比がもう少し控えめなF2クラスのレンズなら開放から鋭くシャープな描写ですが、フツー過ぎてつまらないと言う方も多くいます。一方で1段明るいF1.4クラスにゆくと、値段は倍以上に跳ね上がります。F1.7クラスのレンズはお手頃な価格で、柔らかく軽めのトーンを楽むことにできる穴場的なジャンルです。オールドレンズビギナーにも最適ではないでしょうか。
 
XR RIKENON @F1.7(開放)+sony A7R2(WB:日陰)
XR RIKENON @F1.7(開放)+sony A7R2(WB:日光)











C.C PETRI vs XR RIKENON
両レンズのシャープネス、コントラスト、ヌケの良さを比較してみましょう。撮影はマニュアル―ドとしシャッタースピードやISO感度は固定、同一条件で撮影を行いました。
 




 
XR RIKENONに軍配!
コメント
シャープネス、屋外でのヌケの良さ、コントラストなど、今回の評価項目ではリケノンがペトリを圧倒していました。リケノンは開放でもフレアが最小限に抑えられており、ペトリよりも現代の製品に近い高性能なレンズです。1段絞った時のスッキリとしたクリアな描写や鮮やかな発色は素晴らしいと思います。一方で緻密な描写表現に関わる解像力については両レンズとも甲乙をつけがたい性能です。ペトリの長所はフレアを纏う繊細かつ緻密な質感描写で、1950年代のオールドレンズにはこの手の描写設計の製品が数多くありました。リケノンのようなシャープなレンズでは、どうしても細部の質感表現がベタっとしてしまうのです。


2017/11/01

オールドレンズ写真学校展Vol.4(ご案内第2報)+体験イベントのご案内



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オールドレンズ写真学校展 Vol.4

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オールドレンズ写真学校参加者によるグループ展示会です。ぜひお立ち寄りください。

【場所】
原宿 デザインフェスタギャラリーEAST201/202
http://www.designfestagallery.com

【展示スケジュール 】
2017年11月3日(金/祝)~5日(日)

11月3日 16:00〜20:00
11月4日 11:00〜20:00
11月5日 11:00〜19:00


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ジョイントワークショップ:イルミナー体験会

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日時11/4(土) 13:00より1時間程度
集合場所は展示会会場です。
参加費・無料

オールドレンズ写真学校が開発したイルミナーの体験会を行います。レンズをご用意いたしますので、ご自身のカメラに装着し、展示会の会場周辺でレンズを使用していただくことができます。また、数量限定ですがカメラやマウントアダプターの貸し出しも可能です。気に入ったレンズはその場で購入することも可能です。貸出レンズは

イルミナー・アメジスト 25mm F1.4
イルミナー・ペリドット 25mm F1.4
イルミナー・ブルートパーズ 25mm F1.4

です。マイクロフォーサーズ機での使用を推奨します(フジやEOS-Mでの仕様も可)。


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ジョイントワークショップ:オールドレンズ体験会

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日時11/5(日) 13:00より1時間程度
集合場所は展示会会場です。
参加費・無料

オールドレンズ写真学校で推奨しているレンズの体験会を行います。レンズをご用意いたしますので、ご自身のカメラに装着し、展示会の会場周辺でレンズを使用していただくことができます。また、数量限定ですがカメラやマウントアダプターの貸し出しも可能です。気に入ったレンズはその場で購入することも可能です。貸出レンズは

Pentacon Prakticar 50mm F2.4
MC Pentacon 50mm F1.8
Pentacon AV 80mm F2.8
ILLUMINAR 25mm F1.4
PETRI 55mm F1.8/F2
HELIOS-44M/44-4 58mm F2

各レンズの紹介はこちらです。

その他、裏メニューも多数ありますので、会場にてスタッフにお尋ねください。私もシネレンズのTair-41M 50mm f2(ライカMマウント、ゼブラ柄の美品)を1本レンタル用に提供します。欲しいか方がいましたらお声がけください。

2017/03/28

High-speed Petri part 0 (prologue): ペトリの高速標準レンズ part 0(プロローグ)


ペトリカメラの高速標準レンズ 
part 0(プロローグ)
ペトリカメラ(Petri Camera Co.)は大正時代にカメラの製造をはじめた日本では古い歴史を持つカメラメーカーです。創業は1907年で、栗林庸二という人物が彼の友人や親族ら20名と東京都下谷区(現在の台東区付近)に立ち上げた栗林製作所を前身としています(文献[1-3])。この製作所の当初の事業内容はカメラや写真用品の販売と修理でしたが、1917年にカメラの開発にも着手し、社名を栗林写真機械製作所へと改称しています[2-3]。1920年代になると同社初のカメラであるスピードレフレックス(手札判乾板を使用する木製一眼レフ、1926年発売)や、これを小型化したスピードベビーレフレックス(アトム判乾板を使用、1927年発売)、アルミ合金製のミクニカメラ(ハンドカメラでレンズはコンパー付のドイツ製、1928年発売)、木製のファーストカメラ(ハンドカメラ、1929年発売)等を次々と世に送り出し、カメラメーカーとして認知されるようになります[2]。1928年に開催された大礼記念国産振興東京博覧会ではスピードレフレックスやミクニカメラが優良国産賞を受賞し[4,5]、栗林写真機械製作所の製品は一定の地位を得るようになります。1930年に創業者・栗林庸二が死去すると、事業所の経営は妻の栗林繁代に引き継がれます。この頃の栗林写真機械製作所は世界的な不況の余波を受けて経営が行き詰まり、大規模なリストラと事業規模の縮小を余儀なくされています[3]。カメラの需要が戻るのは日本経済が好転する1932年頃からで、同所はアルミ製のファーストカメラ(1932年発売)やロールフィルムに対応したファーストロールカメラ(1933年発売)など新製品を投入して事業を立て直します[2]。
第二次世界大戦が勃発すると下谷区の本工場と足立区梅島の分工場は軍の指定工場となり、同所はカメラの生産から離れて軍需品の生産を余儀なくされます。戦時中は主に潜水艦用の潜望鏡や爆撃機の距離計や照準器などを生産していましたが[3]、終戦直前の1945年に東京大空襲で下谷工場が大破し、栗林写真製作所は大きな被害をうけます。

同メーカーについてはペトリ@wikiに素晴らしい情報が掲示されており[8]、このWEBページに情報を供給している2chペトリカメラまとめサイトが現存するペトリカメラに関するあらゆる情報の整理と検証を続けています。WEBページは一般公開され誰でも閲覧できますので、本記事をまとめる際にも大いに参考にさせていただきました。このページには元ペトリの技術者や設計者の方からいただいた貴重な資料が満載されており、ペトリカメラ情報の中枢となっています。

さて、第二次世界大戦が終結すると、栗林写真機製作所は消失した下谷工場のかわりに梅島の分工場を本工場としてカメラの生産ラインを再建します。戦後はスプリングカメラのカロロン(1949年発売)や二眼レフカメラのペトリフレックス(1952年発売)などを発売しますが、徐々に35mm判のレンジファインダー機や一眼レフカメラへと軸足を移してゆきます。1959年に同社初の35mm一眼レフカメラとなるペトリペンタを世に送り出すと[3.7]、これ以降の栗林写真機製作所は一眼レフカメラの生産に力を注ぐようになります。同社がカメラの名称にペトリの商号を使うようになったのは1949年からで、ローマ法王ペトリ一世の高潔な人格と優れた才能、後世に永くその名を伝えられた故事にちなんで名づけられたとされています[7]。1962年には海外への輸出に力を入れるため梅島工場を立て直し、全長800メートルの長大な組み立てベルトコンベアーを導入して生産ラインを強化、社名も海外進出を考慮しペトリカメラへと変更しています[7]。ペトリの黄金期はこの頃で、1963年当時のペトリカメラは生産品の60%を海外(世界56か国)への輸出に当て、輸出量も前年比1.6倍~1.8倍で伸びていました。ペトリの工場では2600人の工員が働き、月産33000台以上のカメラを製造していたと記録されています[3]。

戦後の日本の一眼レフカメラはニコンFが頑丈さを武器に世界の報道分野を席巻してゆきますが、対するペトリは「ニコンのカメラと機能は一緒で価格は半値」をキャッチコピーに、アマチュア層に向けた低価格な商品を供給しています。レンズについては廉価製品ながら高級メーカーの製品に勝るとも劣らない優れた性能を誇っていました[6]。本ブログでは数回にわたり、ペトリカメラが1960年代に生産した一眼レフカメラ用の高速標準レンズを取り上げ紹介してゆきます。安いのに高性能!そんな意外性を楽しんでください。嬉しいことにクセもかなりあります。掲載予定のモデルは55mm F1.4, 55mm F1.7, 55mm F1.8, 55mm F2の4種類です。

参考文献
[1]日本写真機工業会編 戦後日本カメラ発展史 昭和46年3月1日 株式会社東興社
[2]研究報告「栗林写真機製作所の乾板カメラ(間違いだらけの文献、資料を正す)」小林昭夫 2015年5月AJCC研究会
[3]1910/1963 PETRI STORY, Petri Camera Comp. INC.:ペトリの公式資料ではあるものの記載の間違いや不可解な個所が非常に多く、全てをうのみにしないほうが良い
[4]三栄堂本店広告 アサヒカメラ(昭和3年9月)
[5]皆川カメラ店広告 アサヒカメラ(昭和4年4月)
[6]クラシックカメラ選書-22 レンズテスト第1集;クラシックカメラ選書-23 レンズテスト第2集
[7]ペトリカメラのしおり ペトリカメラ株式会社(発行年記載なし・昭和38年頃)[
[8] petri@wiki : ペトリ関連情報の中枢で、素晴らしい情報量です。  https://www52.atwiki.jp/petri/

2023/02/11

PETRI C.C Auto 28mm F3.5


ペトリカメラの主力広角レンズ

PETRI C.C Auto 28mm F3.5

ペトリカメラのネタもそろそろ今回で最後になりそうな頃合いですが、取り上げるのは同社が1966年頃に発売した焦点距離28mmの広角レンズPETRI C.C Auto 28mm F3.5です。このレンズは同年のフォトキナに新型一眼レフカメラのPETRI FTと共に出展されました[1]。28mmといえば古くから広角レンズの代名詞のような焦点距離で、各社ここには力を入れてきました。室内での撮影には広すぎず狭すぎずの絶妙な画角が要求されるわけで、焦点距離35mmでは画角が足らず、24mmではパースペクティブによるデフォルメが効きすぎる。焦点距離28mmのレンズはまさにこのような状況で活躍したわけです。

レンズの構成は7群7枚のレトロフォーカスタイプで(下図参照)、自動絞り機構を容易に組み込めるよう、絞りの位置を比較的前方に退避させる工夫が盛り込まれています[2]。レンズを設計したのは55mm F1.4や55mm F1.8(後期型), 21mm F4などペトリカメラの主要なレンズを手掛けた島田邦夫氏で、後群のパワー配置から見て明らかなように、1960年発売のNikkor-Hをベースに改良を施した製品であると判断できます。Nikkor-Hはコマ収差の新しい補正方法を切り拓いたレトロフォーカス型レンズの名玉で、これ以降の多くのメーカーの手本になった事で知られています[3]。島田氏の特許資料[2]によると「従来のレトロフォーカス型レンズでは絞りの位置がカメラのボディーに近すぎ、自動絞りの機構を組み込むには窮屈なのだが、(光学設計を工夫し)絞りを比較的前方に退避させることで、これに対応できるようにした」とのこと。ただし、コマ収差の除去がより困難になるため、同時にマスターレンズの側を変形トリプレットにすることで困難を解消したそうです。

Petri 28mm F3.8(左)とNikkor-H 2.8cm F3.5(右)の構成図。上が前玉側で下がカメラの側。Nikkor-Hは後群マスターレンズ側の配置を正負正正とすることでコマ収差が効果的に補正できることを実現した画期的なレンズですが、PETRIは明らかにこれを参考にしているように見えます。前群側の2枚で歪みを効果的に補正しています


参考文献

[1] PETRI@wiki: 「日本カメラショー・フォトキナ出品カメラ

[2] 日本特許庁 昭41-49384(1966年7月29日);特許公報 昭44-23393(1969年10月4日)「絞りを比較的前方に置いたレトロフォーカス式広角レンズ」 

[3] ニッコール千夜一夜物語:第十二夜 NIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5

[4] PETRI @ wiki 「ペトリの社内資料レンズデータ編」に掲載されていた社内資料 


PETRI C.C Auto 28mm F3.5(1st model): フィルター径 52mm, 絞り F3.5-F16, 絞り羽 6枚構成, 重量 208.5g, 設計構成 7群7枚(レトロフォーカスタイプ), 最短撮影距離 0.6m, PETRIブリーチロックマウント

 

入手の経緯

レンズは2023年2月と3月に1本づつヤフオクから手に入れました。ペトリの35mmF2.8はだいぶ値上がりしてしまいましたが、このレンズはまだあまり認知されていないようで、国内のネットオークションでは5000円にも満たない安値で取引されています。自分が手に入れた1本めのレンズもオークションの記載にカビがあると記載されていたため入札されず、3000円+送料で手に入れることができました。届いたレンズを見ると傷やクモリのない悪くない状態で、カビもレンズ2枚目の裏側に小さなものが居座っている程度でした。前群の光学ユニット全体が回せば簡単に外れる構造になっていましたので、取り出して清掃しみることに。。。しかし、残念ながらコーティングにはカビ跡が残りました。写真には全く影響の出ないレベルですので、値段を考えれば充分な個体です。2本目のレンズもヤフオクからで、PETRIの一眼レフカメラ本体と標準レンズ、PETRIズーム、テレコンのセット品を5000円で入手しました。カメラやレンズはペトリにしては珍しく丁寧に手入れされており、カビやクモリ等のない良好なコンディションでした。

PETRI to LEICA Mアダプター:秋葉原の2nd Baseで購入できる特製品を使用しました


撮影テスト
開放から中央は滲みの少ないシャープな描写のレンズです。線は太く、解像力よりもコントラストで押すタイプですが、現代のレンズに比べればコントラストは緩めで、トーンもなだらかなオールドレンズらしい側面を備えています。開放では遠方撮影時に光量落ちが目立ちますので、気になる場合は少し絞る必要があります。写真四隅の倍率色収差はやや強めに出ています。この種の広角レンズにありがちな樽型の歪みはよく補正されていますが、この補正に関する影響で近接撮影力が弱いとの解説がNikkor-Hに対してあります[2]。このレンズもおそらく同様で、最短側では解像力が弱い印象を受けました。拡大すると像がベタッとしています。最短撮影距離が0.6mとおとなしめの設定になっているのも頷けます。
F3.5(開放), SONY A7R2(WB:日光) 今日もこの子に付き合ってもらいます


F8, Sony A7R2(WB:日陰)
F3.5(開放), Sony A7R2(WB:日陰) 近接での解像力はこんなもんです

F8, SONY A7R2(WB:日光) 基本的に線の太い描写です 

F8, SONY A7R2(WB:日光)レトロフォーカスタイプにしてはゴーストは出にくい印象です。歪みもよく補正されています

2017/05/17

Petri Camera Co. High-Speed Petri part 3: KURIBAYASHI C.C. Petri Orikkor 50mm F2(M42 mount)


ペトリカメラの高速標準レンズ part 3
ペトリブランド初の一眼レフ用レンズ
KURIBAYASHI C.C. Petri Orikkor 50mm F2(M42 mount)
ペトリの一眼レフ用レンズの特徴はシャープな開放描写と独特な背後のボケ味であることを繰り返し伝えてきたが、今回はこの描写傾向のルーツを求めオリコール(Orikkor) 50mm F2の前期型を取り上げることにした。オリコールはペトリカメラが栗林写真機製作所時代の1959年に世に送り出した同社では初となる一眼レフカメラのペトリペンタ(Petri Penta)に搭載された交換用レンズである。これから一眼レフの分野に参入しようと意気込む同社が知力を尽くして開発し、後の1960年代に高い評価を得るペトリブランドの標準レンズ群を生み出す礎となった。レンズの設計構成は独特で、ガウスタイプの変形であることは間違いないが、後群に3枚のレンズをはり合わせた独特なレンズユニットを持ち、4群7枚の構成になっている(下図)。このレンズユニットは一眼レフ用オリコールの初期型のみに採用されたもので、バックフォーカスを確保しながら50mmの標準画角を達成する役割があったと伝えられている[文献1-2]。ただし、1961年発売のPetri Penta V2用に供給されたOrikkor 50mm F2(後期型)とこれ以降の後継モデルではオーソドックスなガウスタイプ(4群6枚)の構成に戻っている[文献3]。
レンズを使ってみたところ、予想に反して開放ではピント部に絶妙な柔らかさが漂い、人物のポートレート撮影で力を発揮できる繊細な質感表現のレンズであることがわかった。一方、ペトリならではの絵画のようなボケ味はこの頃のレンズから既に備わっており、過剰気味の収差補正と適度な残存収差による独特な味付けが、このレンズにおける大きな魅力となっている。戦後のメイヤーのレンズにもどこか通じる味付けではないだろうか。


Kuribayashi C.C. Petri Orikkor 50mm F2: 7 elements in 4 groups(文献[1,4]からのトレーススケッチ)
参考文献・資料
[1]写真工業 7月号(1959年)写真工業出版社
[2]Petri@wiki 「ペトリ一眼レフ交換レンズの系譜 標準レンズ編」
[3]Petri Penta V2 取扱説明書; PETRI PENTA V2 Instruction Book(英語);
[4]Petri Penta Instruction Book, P15
Kuribayashi C.C. Petri Orikkor 50mm F2(前期型): フィルター径 49mm, 重量(実測) 180g, 絞り羽 10枚構成, 絞り F2-F22プリセット式, 最短撮影距離 約0.5m(1.75 feet弱), 設計構成 4群7枚変形ガウス型,  M42マウント, Petri Penta用の標準レンズとして供給された。なお、レンズのガラス表面には同社が独自にコンビネーション・コーティング(C.C)と呼んでいるシングルコーティングが蒸着されている。また同レンズの初期ロットにはC.Cとは別のAmber-magenta combination Coating(A.C)が蒸着されている場合もある。C.Cではレンズエレメントごとにアンバー系とマゼンダ系のコーティングが複合的に用いられているが、A.Cでは全てのエレメントがアンバー系のコーティングとなっている[Thanks to Rikiya Kawada]



 ★入手の経緯
ネットオークション(ヤフオク)での相場は5000円程度とペトリのF2級レンズとしては高めの値段で取引されている。マウントがM42なので使えるカメラが多く、設計構成が特殊なうえ、流通量もペトリのレンズにしては少な目だからであろう。今回のレンズは知人からの借用品である。硝子に大きな問題はなく、少し傷がある程度で実用十分のコンディションであった。

撮影テスト
これまで本ブログの特集記事で紹介した2つのモデル(55mm F1.8や55mm F2)とは開放での描写傾向が若干異なることがわかった。近接撮影時は開放からシャープであるものの、遠方撮影時になるとピント部に絶妙な柔らかさが漂う。肌の質感表現は素晴らしく、ポートレート撮影にも充分に対応できる繊細かつ上品な味付けといえる。絞ればもちろんシャープでヌケの良い描写となる。背後のボケはいかにもペトリらしく、開放付近では線描写が激しくバラけながらフレアを纏い、輪郭をとどめながら質感表現のみを潰したような独特なボケ味が、絵画のような背景描写をつくり出している。グルグルボケや放射ボケが目立つことはない。2線ボケもここまで過度だと見事としか言いようがない。この味付けは栗林時代に既に確立していたのである。

F8, sony A7(WB: 晴天): 過剰補正傾向の強いレンズなので、ある程度の近接撮影にも画質的に耐えてくれる
F2(開放), sony A7RII(WB:曇天)  迫力のあるボケ味はやはりペトリのレンズならではのもの
F2(開放), sony A7RII(WB:曇天) 絵画と写真の融合・・・全部写真です
F2(開放), sony A7(AWB):近接撮影の場合は開放からシャープに写る

F4, sony A7(WB: 晴天):  ポートレート域はもとより、近接撮影でも依然としてボケ味が硬く、独特の味付けになるのは、ペトリレンズならではの特徴といえるだろう。凄い!
F2(開放), sony A7(WB:曇天):ポートレートになるとピント部の描写傾向は柔らかく、絶妙な質感表現となる
F4, sony A7(WB:曇天):絞ったときの引き画。スッキリとヌケが良く、シャープネスな描写だ