おしらせ

2026/10/13

AI御三家が選んだLeitz(Leica)35mm判レンズの傑作

究極のベスト10 & AIによる解説つき

PART 1 OpenAI  ChatGPT (2026/10/13)

選定基準:光学設計の革新性・描写の個性・歴史的価値・実写での魅力を総合評価


第1位 Noctilux-M 50mm F1.2(1966年)

歴史を変えた超大口径レンズ

量産写真レンズにおける非球面レンズ採用の先駆的存在。開放では柔らかく幻想的な描写を生み、絞ると描写が引き締まります。単なる明るいレンズではなく、光学技術と表現力を結び付けた歴史的傑作です。

評価:歴史的革新性・希少性・独特のボケ

第2位 Summilux 35mm F1.4(1961年登場 初期型)

スナップ写真の表現を変えた銘玉

自然な遠近感と広い画角を持ち、人物・街並み・環境を含めたポートレートに優れます。開放付近の柔らかさ、光のにじみ、絞ったときの描写の変化が魅力。特に非球面化以前の初期世代は、現代のレンズとは異なる個性を楽しめます。

評価:描写の個性・スナップ適性・歴史的影響

第3位 Summicron 50mm F2(1950年代)(沈胴型・初期型)

ライカ標準レンズの理想形

コンパクトさ、解像力、階調再現、自然な立体感を高い水準で両立した系譜です。初期の沈胴型は取り回しの良さとクラシカルな描写が魅力。現代のデジタル機で使っても、光の表現や階調の豊かさを味わえます。

評価:総合性能・携帯性・標準レンズとしての完成度

第4位 Elmar 50mm F3.5(1920~30年代の代表的レンズ)

ライカの小型化を象徴する名レンズ

沈胴構造によってカメラを小さく持ち運ぶというライカの思想を体現。現代的な大口径レンズとは違い、軽快さ、落ち着いた描写、逆光や光の条件による表情の変化を楽しむレンズです。ライカの歴史を語るうえで欠かせません。

評価:歴史的意義・小型軽量・クラシックな描写

第5位 Summilux 50mm F1.4(初代)

柔らかな階調と大口径の魅力

大口径標準レンズの名作。初代はしっとりとした描写や独特の柔らかな雰囲気で知られ、ポートレートや自然光撮影に向いています。後世の高解像度レンズとは異なる、描写の味わいを重視する方に薦めたい一本です。

評価:人物描写・階調・造形美

第6位 Hektor 73mm F1.9(1930年代)

ポートレート用ライカレンズの古典

標準レンズより少し長い焦点距離と大口径を組み合わせた、人物撮影向けの歴史的レンズ。現代のレンズのような均質な解像力よりも、柔らかな描写とクラシックな雰囲気を求める場合に魅力があります。

評価:ポートレート表現・歴史的価値・希少性

第7位 Summaron 35mm F2.8(1950年代)

実用広角レンズの優等生

35mmという使いやすい画角に、コンパクトさと自然な描写を備えています。街角、旅、人物を含む風景など、幅広い撮影で活躍。極端なボケや超高解像度ではなく、画面全体を落ち着いて描く古典的な広角レンズとして評価したい一本です。

評価:実用性・携帯性・自然な描写

第8位 Thambar 90mm F2.2(1930年代)

ソフトフォーカス表現の傑作

シャープさを追求する一般的なレンズとは逆の方向性を持ち、ハイライトのにじみや柔らかな輪郭によって幻想的なポートレートを作ります。現代のレタッチでは簡単に置き換えにくい、光学的なソフトフォーカス表現が最大の価値です。

評価:独創性・芸術表現・希少性

第9位 Summicron-M 35mm F2 ASPH.(1990年代以降)

古典的な35mmを現代水準に引き上げた一本

小型で携帯性に優れながら、優れた解像力、コントラスト、画面全体の描写を実現。スナップから旅行まで幅広く使える実用性が魅力です。古典レンズの描写の味とは異なり、撮影結果の安定性を重視する場合に高く評価できます。

評価:光学性能・小型化・現代的な実用性

第10位 APO-Summicron-M 50mm F2 ASPH.

現代ライカの光学技術を代表する傑作

色収差の抑制、精密な描写、高い解像力を追求した現代的な標準レンズ。古典レンズの個性的な収差を味わうというより、被写体の細部や微妙な階調を忠実に記録したい場合に適しています。

評価:光学補正・解像性能・現代的な完成度



PART 2   Claude (2026/10/13)

「傑作」の基準は人によって違いますが、ここでは光学的な到達点・描写の個性・歴史的意義・評価の定着度を総合して選びました。

第1位  Summicron 35mm f/2 第1世代(通称「8枚玉」、1958年)

6群8枚の球面設計です。柔らかさとシャープさが共存し、トーンが滑らかで、モノクロでの階調表現は伝説的です。「ライカの描写」を語るときの代名詞といえる一本です。

第2位 Noctilux 50mm f/1.2(1966年)

手研磨の非球面レンズを2枚使った、世界初の量産非球面レンズの一つです。製造数が少なく、開放での独特な滲みと立体感から、歴史的価値・描写ともに別格の存在です。

第3位 Summicron 50mm f/2 第1世代(沈胴/固定鏡胴、1953〜)

戦後ライカの光学的飛躍を象徴するレンズです。解像力と美しいボケを高い次元で両立し、M型ライカの標準レンズの基準を作りました。

第4位 APO-Summicron-M 50mm f/2 ASPH.(2012年)

現代ライカの光学技術の頂点で、「世界最高の50mm」と評されることも多いレンズです。開放から収差がほぼ完璧に補正されています。

第5位 Summilux 35mm f/1.4 第1世代(1960年)

開放ではフレアとハロが出る「夢のような」描写で、絞ると一転してシャープになります。二面性を持つ個性派として根強い人気があります。

第6位 Elmar 50mm f/3.5(1925年〜)

バルナックライカとともに35mm判写真の時代を開いた原点のレンズです。テッサー型の素朴で端正な描写をします。歴史的意義を重視すれば1位に置く人もいるでしょう。

第7位 Summilux-M 50mm f/1.4 ASPH.(2004年)

開放から実用的にシャープで、ボケも美しく、万能性が非常に高いレンズです。現代の大口径標準レンズの完成形の一つです。

第8位 Thambar 90mm f/2.2(1935年)

球面収差を意図的に残したソフトフォーカスレンズで、専用のセンターフィルターを使います。唯一無二のポートレート描写を持ち、2017年に復刻されたことでも再評価が進みました。

第9位 Summilux-M 35mm f/1.4 ASPHERICAL(1990年、通称「AA」)

研削非球面レンズを2枚使った初代非球面ズミルックスです。生産数が少なく、のちのASPH版より柔らかい独特の描写で、コレクターズアイテムになっています。

第10位 Super-Angulon 21mm f/3.4(1963年)

シュナイダー設計の対称型広角レンズです。歪曲が極めて少なく、シャープで硬質な描写をします。ライカ広角レンズの名作として定評があります。

惜しくも選外: Elmarit 28mm f/2.8 第1世代(9枚玉)、Summilux 75mm f/1.4、Summarit 50mm f/1.5、APO-Telyt-M 135mm f/3.4、Hektor 73mm f/1.9 など。



PART 3   google Gemini (2026/10/13)

エルンスト・ライツ社(現ライカ)がこれまでに生み出してきた数々のレンズは、独自の描写性能や歴史的背景、そして光学設計の美しさから、今なお多くの写真家やコレクターを魅了し続けています。

第1位 Elmar 50mm F3.5

 ライカの原点にして、小型軽量を極めた伝説の沈胴レンズ

ライカの創始期を支え、天才設計者マックス・ベレックによって生み出された3群4枚(テッサー型変形)の標準レンズです。非常にコンパクトに収納できる沈胴式で、絞り込んだときの圧倒的な芯のあるシャープさと、オールドレンズ特有の情緒ある階調表現が特徴です。

第2位 Summicron 50mm F2 ── 固定鏡胴・前期型(通称:リジッド・ズミクロン)

世界のレンズ評価基準を変えたといわれる驚異の解像力

1950年代に登場した初代ズミクロンの固定鏡胴(リジッド)モデルです。当時の空気をも写し込むと称されたほどの極めて高い解像力と、豊かな階調表現(階調のライカ)を両立しています。レンズに使われた硝材の質や鏡筒の工作精度の高さも含め、オールドズミクロンの最高峰とされています。

第3位 Summicron 35mm F2 ── 初代(通称:8枚玉)

 スナップショットの頂点に君臨する、レンジファインダーの至宝

1958年に登場した、6群8枚の対称型構成を持つ広角レンズです。絞り開放では周辺光量が落ち、どこか幻想的で柔らかい描写を見せますが、一段絞ると一気に現代レンズにも通じる鮮烈なシャープネスを発揮します。コンパクトなサイズ感も含め、ストリートスナップにおいて今なお神格化されている銘玉です。

第4位 Summilux 35mm F1.4 ── 初代(通称:スチールリム)

 開放の「聖なる滲み」と絞ったときの劇的な変化を愉しむ一本

1961年に発売された、当時世界最速の超大口径広角レンズです。絞り開放(F1.4)ではフレアや収差による特有の「光の滲み」と極めて柔らかなボケ味が現れ、「球面収差の芸術」と称されます。しかしF2.8以降に絞り込むと歪曲のない極めて現代的でシャープな像を結ぶという、二面性を持つ傑作です。

第5位 Summilux 50mm F1.4 ── 第1世代・前期

艶やかなオールドの質感。ライカを代表する大口径標準レンズ

ズマリット50mm F1.5の後継として1959年に登場しました。気品のある美しい外観デザインから「貴婦人」の愛称で親しまれています。開放では太くも柔らかい線を肉感的に描き出し、ポートレートにおいて肌の質感や質感を艶やかに表現できるため、数ある50mmの中でも特別な存在感を放ちます。

第6位 Noctilux 50mm F1.2 ASPH. ── 初代

世界初の非球面レンズを採用した、夜を支配する漆黒の魔術師

1966年に登場した、人間の目を超える明るさを目指した超大口径レンズです。職人が1枚ずつ手作業で非球面ガラスを研磨して製造されたため、生産数が極めて少なく伝説となっています。光量のない闇の中で被写体を浮かび上がらせ、背景を水彩画のようになだらかに溶かす独特のボケ味(インプレッショニスト・ボケ)は唯一無二です。

第7位 Summaron 28mm F5.6

ディープな被写界深度と、強烈な周辺減光が生み出すシネマティックな世界

1955年に登場した、全長わずか2cmにも満たない極小の広角レンズです。F5.6という控えめな明るさだからこそ得られる深い被写界深度と、パンフォーカスでの速写性はストリート写真に最適です。周辺光量落ちがドラマチックに発生し、白黒・カラー問わず映画のワンシーンのようなノスタルジックな描写をもたらします。

第8位 Thambar 90mm F2.2

計算されたソフトフォーカス。光のベールを纏わせるポートレートの傑作

1930年代に誕生した伝説のポートレートレンズです。あえて球面収差を残す設計にしており、専用の「センタースポットフィルター(中央に黒い点があるフィルター)」を装着することで、芯を残しながらも周囲に柔らかい光のアウトライン(光暈)を発生させます。現代のデジタル補正では絶対に再現できない、絵画的な美しさを持っています。

第9位 Super-Angulon 21mm F3.4

シュナイダー社設計による、全盛期のM型を支えた超広角のマスターピース

ライカの広角伝説を語る上で外せない対称型の超広角レンズです。画面の隅々まで直線が直線として写る見事な歪曲収差補正と、中心部の剃刀のようなシャープさが強烈なインパクトを与えます。フィルム時代に多くのルポルタージュや建築写真で傑作を生み出しました。

第10位 APO-Summicron-M 50mm F2.0 ASPH.

ライカの光学技術が到達した「地球最強の標準レンズ」

近年の現代ライカを代表する絶対的最高峰です。色収差を限界まで排除するアポクロマート補正と非球面レンズ(ASPH.)を融合させ、絞り開放から画面の周辺部に至るまで、歪みも滲みも一切ない極限の解像度とコントラストを叩き出します。オールドレンズとは対極にある、ライカの「技術の到達点」としての傑作です。


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以上を第1位(10点)、第2位(9点)、第3位(8点)、・・・、第10位(1点)と配点し、合計をとった総合ランキングが下記となります。
👑 総合ランキング一覧
• 第1位:Summicron 50mm F2(第1世代 / 沈胴・固定鏡胴) ── 25点
(ChatGPT: 8点 / Gemini: 9点 / Claude: 8点)
• 第2位:Noctilux 50mm F1.2(1966年 / 初代) ── 24点
(ChatGPT: 10点 / Gemini: 5点 / Claude: 9点)
• 第3位:Summilux 35mm F1.4(初期型 / 初代スチールリム) ── 22点
(ChatGPT: 9点 / Gemini: 7点 / Claude: 6点)
• 第4位:Elmar 50mm F3.5 ── 22点
(ChatGPT: 7点 / Gemini: 10点 / Claude: 5点)
• 第5位:Summicron 35mm F2 初代(通称:8枚玉) ── 18点
(ChatGPT: 0点 / Gemini: 8点 / Claude: 10点)
• 第6位:Summilux 50mm F1.4(初代 / 第1世代・貴婦人) ── 12点
(ChatGPT: 6点 / Gemini: 6点 / Claude: 0点)
• 第7位:Thambar 90mm F2.2 ── 9点
(ChatGPT: 3点 / Gemini: 3点 / Claude: 3点)
• 第8位:APO-Summicron-M 50mm F2 ASPH. ── 9点
(ChatGPT: 1点 / Gemini: 1点 / Claude: 7点)
• 第9位:Hektor 73mm F1.9 ── 5点
(ChatGPT: 5点 / Gemini: 0点 / Claude: 0点)
• 第10位:Summaron 35mm F2.8 ── 4点
(ChatGPT: 4点 / Gemini: 0点 / Claude: 0点)
• 第11位:Summaron 28mm F5.6 ── 4点
(ChatGPT: 0点 / Gemini: 4点 / Claude: 0点)
• 第12位:Summilux-M 50mm F1.4 ASPH.(2004年) ── 4点
(ChatGPT: 0点 / Gemini: 0点 / Claude: 4点)
• 第13位:Super-Angulon 21mm F3.4 ── 3点
(ChatGPT: 0点 / Gemini: 2点 / Claude: 1点)
• 第14位:Summicron-M 35mm F2 ASPH. ── 2点
(ChatGPT: 2点 / Gemini: 0点 / Claude: 0点)
• 第15位:Summilux-M 35mm F1.4 ASPHERICAL(通称:AA) ── 2点
(ChatGPT: 0点 / Gemini: 0点 / Claude: 2点)

3つのAIすべてで上位に選ばれた 「初代ズミクロン50mm」 と 「初代ノクティルックス50mm」 がワンツーを飾る結果となりました。また、GeminiとClaudeで最高評価(1位・3位)を受けた 「8枚玉ズミクロン」 も、ChatGPTの選外でありながら5位にランクインしています。


2026/10/10

AI御三家が選んだ東京光学 35mm判傑作レンズ

満点を獲得したRE.Auto-TOPCOR 58mm F1.4

 

究極のベスト10 & AIによる解説つき

PART 1  Anthropic Claude (2026/10/10)

第1位  RE Auto-Topcor 58mm F1.4

トプコンといえばまずこの一本です。開放から芯のあるシャープさと、なだらかなボケを両立しています。「トプコンの58mm」という言い方そのものが伝説的で、エクサクタ系マウントの標準レンズの頂点とされることも多いです。

第2位 RE GN Topcor M 50mm F1.4

後期に登場した、高屈折率ガラスを使った50mm F1.4です。現存数が少なく、58mm F1.4とは違う、より現代的でキレのある描写をします。コレクターの間では別格扱いのレン ズです。

第3位 Topcor-S 5cm F2

レンジファインダー用の傑作です。米軍への納入実績でも知られ、「ズミタールを超える」とまで言われた解像力を持ちます。日本光学史を語るうえで欠かせない一本です。

※米軍への納入実績は確認できません(Spiral補足)

第4位 RE Auto-Topcor 100mm F2.8

繊細さと柔らかさを兼ね備えたポートレートの名玉です。小型で扱いやすく、実用面でもコレクション面でも人気が高いレンズです。

第5位 RE Auto-Topcor 85mm F1.8

希少な大口径中望遠です。開放でのとろけるようなボケと、絞ったときの鋭さの落差が魅力です。

第6位 RE Auto-Topcor 25mm F3.5

当時としては意欲的な超広角です。周辺まで丁寧な描写をし、トプコンの広角設計の実力がよく分かります。同じ方向性で20mm F4を推す人もいます。

第7位 RE Auto-Topcor 35mm F2.8

地味ながら完成度の高い準広角で、スナップ用途で今も十分に戦えます。

第8位 RE Auto-Topcor 135mm F3.5

軽量でヌケがよく、端正な描写をします。望遠の定番として安心して使える一本です。

第9位 RE Auto-Topcor 58mm F1.8

F1.4の陰に隠れがちですが、描写の素性はきわめて優秀です。入手しやすく、トプコン入門として最良の選択です。

第10位 Topcor 3.5cm F2.8

小型で端正な描写をするLマウントの広角です。Topcor-S 5cm F2と組み合わせると、トプコンのレンジファインダー系の魅力を味わえます。

2026/10/06

Tokyo Kogaku TOPCOR 5cm F2 (1st Gen) and TOPCOR-S 5cm F2 (Improved models) Leica L39 mount

東京光学 PART 1
レオタックスに供給された2本の名玉: 空気レンズの丸山トプコールと新種ガラスの大沢トプコール
Tokyo Kogaku TOPCOR 5cm F2 and TOPCOR-S 5cm F2
1925年にエルンスト・ライツ社から発売された「ライカ」は、映画用の35mmフィルムを流用した小型カメラという新しい分野を切り拓き、写真の撮り方そのものを変えました。ライカはやがて35mmカメラの代名詞となり、世界中のカメラファンにとって、ライカを手にすることは長く憧れの的でした。その圧倒的な存在感は、二つの反応を呼び起こしました。一つは、ライカに対抗する道です。ライカとは異なる価値を求める「アンチ・ライカ」の人々は、ツァイス・イコンのコンタックスや、二眼レフのローライフレックスへと向かいました。こうした対抗軸が生まれたことで各社は技術を競い合い、カメラ産業全体の裾野は大きく広がっていきました。そしてもう一つが、ライカそのものを手本とする道です。
オスカー・バルナックが設計したいわゆる「バルナック・ライカ」は構造が比較的シンプルで、職人の手仕事を中心とする小規模な企業でも、ある程度の工作機械さえあれば製造が可能でした。そのため1930年代後半から1950年代にかけて、ソ連のフェド(FED)やゾルキー、イギリスのリード、アメリカのカードンなど、世界各地で「コピーライカ」が数多く生まれました。
この流れは日本にも波及します。当時の日本にとってライカは高価な輸入品であり、それを国内で製造することは、技術力の証明であると同時に、国産カメラ産業を育てるための重要な一歩でもありました。1930年代後半から、精機光学研究所(のちのキヤノン)の「キヤノン」、光学精機の「ニッポン」、昭和光学精機の「レオタックス」などが、いち早くコピーライカの生産に取り組みました。ただし、カメラは本体だけでは完成しません。これらのボディにライカ・スクリューマウント(L39マウント)のレンズを供給したのが、日本光学(現ニコン)と東京光学(のちのトプコン)です。キヤノンやニッポンには日本光学の「ニッコール」が、戦後のレオタックスには東京光学の「シムラー」や「トプコール」が組み合わされました。
今回の記事ではそのなかから、レオタックスのために生まれた標準レンズのトプコール 5cm F2にスポットライトを当てます。

陸軍の焦りと東京光学の誕生
東京光学(のちのトプコン)は1932年、大日本帝国陸軍の強い要請によって設立された光学兵器の開発会社です。当時、日本の代表的な光学機器メーカーとして先行していた「日本光学工業(現・ニコン)」は、主に大日本帝国海軍からの発注や支援を受けて製品を生産していました。満州事変(1931年)以降、世界情勢が緊迫化する中で、地上戦や航空戦を想定していた陸軍側でも、双眼鏡や測量機、銃砲の照準眼鏡といった軍用光学兵器の需要が爆発的に高まりました。しかし、海軍の注文で手一杯だった日本光学だけでは陸軍の要求に応じきれず、陸軍向けに安定して兵器を供給できる「陸軍のための民間光学会社」の設立が、陸軍兵器本廠などで急務となったのです。こうして白羽の矢が立ったのが、服部時計店の精工舎で、同社は陸軍の要請に応じ、精工舎の測量機部門を母体として、下請けだった勝間光学機械製作所のレンズ工場を買収し、1932年に東京光学機械株式会社を設立したのです。

東京光学とレオタックス
戦時中の東京光学は軍用光学機器の製造を主力としていましたが、終戦とともにその技術を民生用へと振り向ける必要に迫られました。ちょうどその頃(1947年頃)から国産ライカコピー機の生産が再び活発になり、東京光学に新たな活路が開けます。その相手となったのが、東京都葛飾区の昭和光学精機(のちのレオタックスカメラ)です。同社は戦前からライカコピー機の「レオタックス」を市場に送り出しており、東京光学はこのレオタックス向けにレンズの供給を始めました。
最初に供給されたのは、ライカのエルマーに倣った沈胴式の「シムラー 5cm F3.5」と、大口径の「シムラー 5cm F1.5」でした。手頃な標準レンズと、当時としては非常に明るいレンズという二本立てで、レオタックスの商品力を支えます。その後も東京光学は広角から標準、望遠まで各種の交換レンズを揃え、レオタックスのシステムを充実させていきました。
技術陣の意欲も旺盛でした。『アサヒカメラ』1951年12月号には、超大口径レンズ「シムラー F0.7」の設計者として、東京光学の丸山修治氏が写真入りで紹介されています。この丸山氏こそ、最初のトプコール 5cm F2(初期型)を設計した人物です。

レオタックスの標準レンズ戦略
1950年代のコピーライカ・ブームのなかで、レオタックスは標準レンズのラインナップ拡充を図っていました。低価格帯にF3.5、ミドルレンジにF2.8を置き、その上にライツの「普及型の高級モデル」としてF2のトプコールが位置づけられ、さらにその上に普及型ではありませんが、F1.5の最上位レンズも控えていました。この戦略の中核を担ったのが、1954年発売の「レオタックスF」の標準レンズとして供給されたトプコール/トプコールS 5cm F2です。東京光学のレンズはどのモデルも写りが優秀で雑誌などでも高く評価されていましたが、なかでもこのF2は、ただシャープなだけでなく、微妙なトーンを再現し、質感豊かな描写を見せると極めて好評でした。
後群の貼り合わせを外す設計構成を採用したガウス型レンズの代表例
  
丸山修治のトプコール初期型
最初のトプコール 5cm F2(「S」の付かない初期型)を設計したのは東京光学の丸山修治氏です。レンズの発売がいつなのかを文献等で知ることはできませんが、Leotax Fの発売時(1954年)には未だ登場していなかったことや、東京光学が「シムラー」のブランド名を廃止し「トプコール」に切り替えたのが1955年であることを考えると、おおよその見当はつきます。後継モデルのTOPCOR-Sが登場したのが1956年と記録されていますので、レンズが市場供給されたのは1955年〜1956年のごく短い期間でした。鏡胴はシルバーで光学系は5群6枚、社内ではコードネーム「13B」と呼ばれていました。本レンズが設計された時代、希少で高価な「新種ガラス」はまだ自由に使えませんでしたので、丸山氏は試行錯誤を繰り返し、新種ガラスに頼らず伝統的なガラス材の組み合わせのみで同等の高い性能を引き出す合理的な構成を探し求めました。研究の結果、ガウスタイプの後群の貼り合わせを分離し、「空気レンズ」を設けるという5群6枚設計の発想に辿り着いたのです。この設計で注目されたのはレンズ構成の要となる場所に重クラウンガラスを巧みに配置し、ガラス自身の強い性能に頼ることなく「高い屈折率」と「低い分散」を両立させることでした。東京光学の光学設計部元部長、白澤章茂氏の著書によれば、丸山氏設計の初期型TOPCORはこの空気レンズによって像面の平坦化と非点収差の除去が図られ、「近距離から無限遠まで収差の変化が少ない」優秀なレンズと評され、加えて歪みも十分に補正できたとのことです。新種ガラスなしでも、空気レンズが収差補正の自由度を生み出し、画質は高い水準に達していたのです。ただし、当時はまだ世界的に観ても、この設計構成を採用したレンズは稀で、トプコールより前のものでは、日本の富士写真フイルム(現・富士フイルム)が1949年に発売したCRISTAR 5cm F2が唯一の事例でした。その後もFUJINON-L 5cm F2(1957年)、RE TOPCOR 58mm F1.8(1965年)と続きますが、諸外国での採用例は見当たりません。当時、ドイツを中心とする世界のレンズ設計のトレンドは新種ガラスを贅沢に使い、大口径レンズを競うように開発していたため、この種のレンズ構成が注目されることは無かったのです。日本のメーカーは入手しやすい従来の硝材を使った高性能な設計を模索し、このレンズ構成に最も早くたどり着いたのでした。

時代的に見ると、丸山氏の設計したTOPCORは同じく空気レンズを備えたライカの初代ズミクロン(1953年)を意識した設計だったとも考えられます。ただしズミクロンが新種ガラスも同時に採用していたのに対し、初期型トプコールは空気レンズだけで挑んだ点が大きな違いです。

ところが、1960年代半ばに、トリウム系新種ガラスが黄変する欠陥問題が発覚したことで、新種ガラスの採用を避ける流れが生まれ、ドイツでも後群分離構成が注目されるようになります。結果的には東京光学や富士写真フィルムが、ガラスのパワーに頼らない先進的なレンズ設計をドイツの光学メーカーより十数年早く成し遂げたこととなったわけです。
TOPCOR 5cm F2(初期モデル, 製品番号13B): 重量(実測)248g, 絞り羽 10枚構成, 絞り F2-F16, 最短撮影距離 3.5Feet(約1m), フィルター径 40.5mm, 光学系 5群6枚(拡張ガウスタイプ)
TOPCOR-S 5cm F2(前期モデル, 製品番号21B): 重量(カタログ値)319g, 絞り羽 10枚構成, 絞り F2-F16, 最短撮影距離 3.5Feet(約1m), フィルター径 40.5mm, 光学系 4群6枚(ガウスタイプ)
TOPCOR-S 5cm F2(後期モデル,製品番号54B):重量(実測値)170g, 絞り羽 9枚構成, 絞り F2-F16, 最短撮影距離 3.5Feet(約1m), フィルター径 40.5mm, 光学系 4群6枚(ガウスタイプ)

大沢秀夫の新型トプコールS
丸山氏の後を継いでトプコール 5cm F2の設計に当たったのは大沢秀夫氏で、1956年に後継モデルのトプコールSを開発します。大沢氏は、1956年発売のトプコン35Sに搭載された「トプコール 44mm F2」も設計しており、このレンズは極めて好評でした。同年8月には丸山氏との共著で「トプコール44ミリF2レンズの描写力」を『写真工業』誌に発表しており、二人は同じ設計部門で肩を並べていたことがうかがえます。
大沢氏が生み出した「トプコールS 5cm F2」は、初期型の改良版ではなく、光学系を根本から作り直した新設計でした。高価な新種ガラスを導入し、空気レンズを廃して貼り合わせ(接合)構成とし、光学系は5群6枚から4群6枚へと変わりました。白澤氏の著書によれば、その際に像面湾曲とコマフレアが除去され、解像力は中心から周辺まで均一になったといいます。名前に付けられた「S」は「Special」の意味です(白澤氏の著書による)。単なるモデルチェンジの印ではなく、新種ガラスの採用という質的な転換を経た「特別仕様」であることを示す命名だったと考えられます。なお44mm F2も同じく4群6枚で新種ガラスを採用、トプコールSと同一の4群6枚構成です。
左:Topcor 5cm F2(Sなし初期モデル),  右: Topcor-S 5cm F2

 
前期・中期・後期――変わったものと変わらなかったもの
トプコールSには、外観の異なる三つのモデルがあります。最初の白鏡胴の「前期型」、白黒のツートーンで「パンダ」の愛称を持つ「中期型」、そして1958年に登場したアルミ鏡胴の軽量化モデル「後期型」です。鏡胴の素材(真鍮からアルミへ)や、ヘリコイドの回転角、絞りのクリックといった機構は変わりました。しかし白澤氏は、前期型(21B)から後期型(54B)まで光学設計はすべて同一であると繰り返し明言しています。ただし、製造の現場では改良が続けられていました。1957年、中期型(製品番号41B, 白黒ツートンの鏡胴デザインからパンダの相性を持つ)の販売中に、後群の偏芯(センタリング)を厳しく抑えるための加工工程の変更が行われています。つまり同じ「中期型」でも、初期のロットと1957年以降のロットでは、製造精度に差があります。
 
なぜ空気レンズは消えたのか
初期型には新種ガラスがなく空気レンズがあり、トプコールSには新種ガラスがあって空気レンズがありません。白澤氏の著書によって裏付けられたこの対応関係が、設計の転換を読み解く鍵です。二つのレンズの狙いを比べると、初期型は像面の平坦化と非点収差の除去による「近距離から無限遠までの安定性」を、トプコールSは像面湾曲とコマフレアの除去による「画面の中心から周辺までの均一性」を重視していました。手段は異なりますが、どちらも像面性能の向上という同じ方向を向いていたと言えます。当初は空気レンズでしか得られなかった補正の自由度を、新種ガラスが代わりに担えるようになった、という理解が自然でしょう。
そのほかにも、光学設計の一般原理から、次のような要因が複合的に働いたと考えられます。ただし、トプコール固有の一次資料(特許など)による裏付けはまだ得られていない点にご留意ください。
  •  カラーフィルムの普及:感光層を重ねたカラーフィルムは、モノクロフィルムより本質的に解像力が劣ります。フィルム側がボトルネックになれば、空気レンズでまで解像力を追うことはオーバースペックになります。
  •  コントラスト重視への転換:カラー時代には解像力よりコントラストが写りの印象を左右します。空気との境界面が増えるとフレアや乱反射が生じやすく、むしろ不利に働きます。
  •  製造面の合理性:空気レンズは面精度や組立精度(偏心)への要求が厳しく、貼り合わせ構成のほうが量産に向いています。


「縦深描写」という思想

大沢氏がトプコールSの設計で重視したのが、「縦深描写」という考え方です。大沢氏の造語とされるこの言葉は、レンズを評価するには、解像力や周辺光量といったピント面上の性能だけでなく、ピント面の前後(奥行き方向)で解像力がどう変化するかにも注目すべきだ、という主張でした。

当時のレオタックスの広告文には、この縦深描写についての解説があります(『クラシックカメラ専科No.29』に引用)。要旨は次のとおりで、「ピントを合わせたときのアウトフォーカス部の描写は、人間の目で見た面白さよりもレンズ固有の性質に左右され、レンズの癖が前面に出がちである。それを人間の視覚に近づけ、自然に見えるようにしたレンズを『縦深描写が自然なレンズ』と呼ぶ」――というものです。

つまり縦深描写とは、後年「ボケ味」と呼ばれるようになる概念を指していたと考えられます。英語の“bokeh”が欧米で写真用語として定着したのは1996〜97年頃とされ、米国のカメラ雑誌「Photo Techniques」の当時の編集長マイク・ジョンストン氏が「Bokhe」についての1997年に特集記事を発表したのが、決定的な知名度を得るきっかけになったと言われています。日本語の「ボケ味」が一般化したのが、いつだったのか特定はできていませんが、1950年代の時点で設計者自身が「解像力の変化」という技術的な言葉でこの問題を語っていたことは、後年のボケ味論を先取りする興味深い事例といえます。少なくともツァイスとヤシカが業務提携を組んだ1974年には、既にヤシカの設計者がこの言葉の意味する概念をツァイス設計陣への説明に使用していました。考えてみると、丸山氏の初期型が評された「近距離から無限遠まで収差の変化が少ない」という特性も、奥行き方向の一貫性を重んじる発想と通底しています。設計者は異なっても、ピント面の外側まで見つめる評価軸は、東京光学のレンズ設計文化として共有されていたと考えられますし、後に登場し東京光学のもう一つの名玉と称えられるRE TOPCOR 58mm F1.4の設計理念は、この頃既に出来上がっていたのかもしれません。


実測が語るトプコールSの実力

トプコールSの実力は、発売から約40年後に数値でも裏付けられました。『アサヒカメラ』1993年12月増刊「郷愁のアンティークカメラIII・レンズ編」で、ミノルタのレンズ設計者である小倉氏が、実測データに基づいて評価しています。







特に注目されるのは、球面収差の扱いです。小倉氏は、当時の国産レンズとしては珍しく開放絞りから使える「完全補正」の設計であり、ライツのズミクロンに近い収差設計の傾向だと評しています。この実測結果は、白澤氏が記した「像面湾曲とコマフレアの除去」「中心から周辺まで均一な解像力」という設計の狙いを、そのまま数字で示すものです。高性能な新種ガラスを使い、絞り開放での性能を重視するという点で、トプコールSは初代ズミクロンと同系統の設計思想に位置づけられるのです。

大沢氏のトプコールSは44mm F2とともに、当時から国内外で高い評価を得ていました。その評価はいまも色あせず、L39マウントの名玉として、クラシックカメラ愛好家の間で根強い人気を保っています。


参考資料

  • Through the lens by TOPCON:TOPCON公式ページ
  • 白澤章茂『トプコンカメラの歴史:カメラ設計者の全記録』(クラシックカメラ選書41、朝日ソノラマ)
  • 田中恂『クラシックカメラ専科No.29 モダンクラシック』p.118–122(朝日ソノラマ)
  • 『アサヒカメラ』12月増刊(1993年)「郷愁のアンティークカメラIII・レンズ編」
  • 『アサヒカメラ』1951年12月号 84頁
  • 『写真工業』1956年8月号 136–138頁
  • 『時計とレンズ』1951年4月号
  • 『計測技術』第2巻第12号(1974年)
  • 『工業技術』第20巻第12号(1979年)
  • 「東京光学五十年史」
  • 辻定彦『レンズ設計のすべて』
  • TOPCON-CLUB レンズ構成図
  • camerapedia「Topcon 35-S, L and JL」
  • Wikipedia「ライカマウントレンズの一覧」
  • 知乎「立体感之镜:东京光学 Topcor-S 50mm f/2」

中古市場でのレンズの相場

トプコールSは、国産のライカ・スクリューマウントレンズとしては比較的流通量が多く、状態の良い個体なら、国内ではおおむね2.5万〜5万円程度、eBayでは4万~6万円程度で取引されています。モデルごとの国内価格の傾向は次のとおりです。

  • 初期型(Sなし):3万〜5万円程度。流通量が少ないため、S型より高めの値が付くこともあります。ただし出物が少ないぶん、価格のばらつきも大きくなります。
  • 前期型(白鏡胴):2.5万〜4万円程度。S型の中では標準的な価格帯です。新種ガラスによる新設計の描写を、クラシックなシルバー鏡胴で楽しめる点が人気の理由です。
  • 中期型(パンダ):3万〜5万円程度。白黒ツートーンの外観に人気があり、同程度の状態なら前期型より高めに付くこともあります。1957年以降に製造された個体は、後群の偏芯を厳しく抑える加工工程を経ているため、品質面での安心感もあります。
  • 後期型(黒鏡胴):2.5万〜3万円程度と、S型の中では手頃です。中期型の途中で改善された加工工程を引き継いでおり、軽量で実用派に好まれます。ただ、外観が地味なぶん人気は一歩譲り、相場もやや低めです。
今回は実写での比較を念頭に置き、中古店や国内ネットオークションを通じて、初期型・前期型・後期型を各1本入手しました。中期型は手元にありませんが、光学系の設計は前期型・後期型と同一で、1957年以降に製造された個体は後期型と同じ加工工程を経ていることから、描写は後期型と同等と考えてよいでしょう。
 
撮影テスト
3本とも開放からフレアが少なく、すっきりとした描写を見せます。ピント面の画質は中心から周辺まで均一で、解像感のある緻密な像を結びます。70年近く前のレンズとは思えないほど開放から安心して使える点は、3本に共通する美点です。

一方で、屋外、とくに光の条件が厳しい場面では、モデルごとの個性がはっきりと表れます。

初期型(Sなし) は、3本のなかでコントラストの低下が最も目立ちます。逆光ではグレアによる乱反射の影響が強く、光の入り方によっては暗部のトーンが浮き、発色も淡くなりがちです。後群を分離した空気レンズ構成はガラスと空気の境界面が多く、そのぶん内面反射が生じやすいことも一因と考えられます。また周辺光量の落ち込みもS型より大きく、明暗差のある場面では四隅がはっきりと暗くなります。ただ、こうした柔らかなトーンや周辺の落ち込みは、見方を変えればクラシックレンズらしい味わいでもあり、順光や曇天下では穏やかで上品な描写を楽しめます。

トプコールS は、コーティングの改良によるものか、コントラストが良好です。なかでも後期型は3本中もっとも鮮やかな発色が得られ、逆光にもある程度耐えます。周辺光量も改善されており、画面全体で均一な明るさが得られます。新種ガラスの採用と接合構成への移行によって、空気との境界面が減ったことも、このヌケの良さに寄与しているのでしょう。前章で触れた「カラー時代のコントラスト重視」という設計転換の狙いが、実際の写りからも読み取れます。

ボケについては、どのモデルにも大きな破綻は見られません。二線ボケや極端な騒がしさは少なく、大沢氏が掲げた「縦深描写」、さらに丸山氏の初期型が評された「近距離から無限遠まで収差の変化が少ない」という特性が、アウトフォーカス部の自然さとして表れているように感じられます。

総じて、3本とも画質面で大きな弱点はなく、同時代の同クラスのレンズとしては非常に優秀だという印象です。空気レンズの初期型か、新種ガラスのS型か。設計思想の違いがそのまま写りの違いとして現れるところに、この2系統のトプコールを撮り比べる面白さがあります。

TOPCOR-S 5cm F2 前期型 + Nikon Zf

F2(開放) TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

F2(開放) TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

F2(開放) TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

F2(開放) TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

F2(開放) TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

F5.6 TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

F4  TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

F2(開放) TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

F2(開放) TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

F2(開放) TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

F4  TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア, Geminiに色味の調整をさせています)

F2(開放) TOPCOR-S(前期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

TOPCOR-S 5cm F2 後期型 + Nikon Zf

F2(開放) TOPCOR-S(後期型)+Nikon Zf(WB:くもり)

F2(開放) TOPCOR-S(後期型)+Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピンク)

F2(開放) TOPCOR-S(後期型)+Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)
F4  TOPCOR-S(後期型)+Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア)

F2(開放) TOPCOR-S(後期型)+Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピンク)
F2(開放) TOPCOR-S(後期型)+Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピンク)

F4  TOPCOR-S(後期型)+Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピンク)




 



F4  TOPCOR-S(後期型)+Nikon Zf(ピクチャーコントロール:St)
 
 













 TOPCOR 5cm F2 初期型 + Nikon Zf
F2(開放) TOPCOR(初期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア )

F2(開放) TOPCOR(初期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア )


F2(開放) TOPCOR(初期型) + Nikon Zf(ピクチャーコントロール:ピュア )
F2(開放) TOPCOR(初期型) + Nikon Zf
F2(開放) TOPCOR(初期型) + Nikon Zf